出産した女性の遺伝子は“11年老けている”ことが判明! 喫煙や肥満よりも老化が進行する(最新研究)

出産した女性の遺伝子は11年老けていることが判明! 喫煙や肥満よりも老化が進行する(最新研究)の画像3イメージ画像:「Thinkstock」より

■正反対の研究結果も

 もっと言えば複数回の出産でテロメアはさらに短くなるということだ。つまり、子どもを産めば産むほど遺伝子レベルの老化がより進むのである。特に5人以上出産した女性は出産経験が無い女性はもちろん、4人まで産んだ女性よりもさらにテロメアが短いということである。

 しかしながら今回の研究は、データ解析による比較で浮き彫りになった傾向であり、出産と老化に因果関係があるとは結論づけられないということだ。

 2016年に発表されたグアテマラのマヤ人であるカクチケル族のコミュニティの13年にわたるカナダ・サイモンフレーザー大学の研究では、生存率の高い子どもたちがより長いテロメアを持っていることが判明している。こうした子どもたちを出産した女性はテロメアが長く細胞の老化から守られているとされ、さらには産んだ子どもの数が多い女性ほどテロメアが長くなることもわかったという。すなわち、今回の研究結果とはまったく逆のことが示唆されている。

 また他の研究では、テロメア塩基対減少の程度を、あまり細胞老化が進行していない細胞で定量化しており、研究者らは出産がプラス4.5年の老化にしか関連していないと報告している。また、直接この種の研究に関与していない研究者によれば、出産に伴う老化はプラス3歳程度であるという。

出産した女性の遺伝子は11年老けていることが判明! 喫煙や肥満よりも老化が進行する(最新研究)の画像4画像は「Wikipedia」より

 さらにテロメアが短くなるのは出産体験の影響ではなく、その後の子育てのストレスが原因であるという指摘もあるようだ。しかしながら、いずれにしてもこの分野の研究がまだまだ少なく、確かなことは言えないようである。

「我々は“子どもを持つな”と言っているわけではありません」とポラック氏は語る。そして今後も、粘り強くこの分野の研究を続けていくことが重要であると主張している。ともあれ“一大事業”である女性の出産と子育てをいかにサポートできるかが、男性陣においても社会においても今まで以上に求められているということだろうか。
(文=仲田しんじ)


参考:「Science Alert」、ほか

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