人種差別やLGBTを笑いに変えた映画『チキン・パーク』
“絶倫ニワトリ”が人間を激しくレイプ! 人種差別やLGBTをイジって笑いに変えた映画『チキン・パーク』のお下劣な素晴らしさ!

さて、見事ジョーは闘鶏で勝利するが、ヴラッドがちょっと目を離した隙にチキン・パークのスタッフに盗まれてしまう。ヴラッドは、なぜかドミニカ軍海兵隊のヘリに便乗してバッド・エッグ島へ飛ぶ。プロ野球選手やアメフト選手がデーゲームで、眩しさを軽減するため目の下に黒い墨を塗るが、機内では黒人兵士が目の下に白いペイントを塗っている。
島に降りたヴラッドがオープン前のチキン・パークに潜入すると、そこでティラノサウルス並みの巨大ニワトリに遭遇! ヴラッドはチキン・パークのエッグス会長(本家ハモンド会長のパロディー)と出会い、巨大ニワトリの秘密を知る。なんでも1億年前にセックスが大好きな巨大ニワトリが栄える時代があり、交尾時のケジラミが混入した琥珀を発見。それから巨大ニワトリのクローンを作ったのだ。ジョーは、闘鶏で見せたファイトぶりがスタッフの目に留まり、クローン交配用として盗まれていた。
パーク内では、ダチョウ大のニワトリが「ドドドド」と集団で走り、横たわった巨大ニワトリが治療を受けているなど、どこかで見たシーンが続く。他には、45日連続で交尾できる「ゼツリン」や、突然変異のハイブリッド種ならぬゲイブリッド種の「モーホ」がいて、それぞれのエリアで飼育されている。興味津々のヴラッドが「モーホを見せてくれないか」とエッグス会長に頼むと、泣き喚いて嫌がる黒人男性ブルースが無理やり連れて来られる。タンクトップに短パンのブルースは「モーホ呼び寄せ人員」で、エリア内に入れられカリビアンなリズムでケツ振りダンスを強いられる。この時モーホは現れなかったが、ブルースは物語の後半でカマを掘られる(涙)。
やがて案内役のシガーニー博士(シガニー・ウィーバーのパチ)を味方につけたヴラッドは、ジョーを奪還して逃げる。これを知ったエッグス会長は、チキン・パークの巨大ニワトリを柵の外へ放す。車が柵の前でエンコすると、ズン、ズンと地響きが鳴るたび車が揺れる(これもどこかで見たシーン)。ゼツリンが出現してシガーニーに欲情、クチバシで服を剥ぎ取りオッパイをペロペロ。そこへ口紅をクチバシに塗り、ピアスをしたおめめパッチリのモーホも現れ、2大巨鳥の決戦! ゼツリンを倒したモーホは、ヴラッドに一目惚れてして股間をツンツン……。
他にも、ここで書き切れないほど品性お下劣描写が満載の作品だった。しかしメディアにおける表現は時代と共に刻一刻と変化するナマモノだ。昨年9月28日に放送された『とんねるずのみなさなんのおかげでした 30周年記念SP』(フジテレビ系)に登場した石橋貴明が扮した「保毛尾田保毛男(ほもおだほもお)」に「セクシャル・マイノリティを笑いのタネにしている」とLGBT方面から批判が殺到した。それからまもない大晦日には、『ガキの使いやあらへんで!! 大晦日年越しSP 絶対に笑ってはいけないアメリカンポリス24時』(日本テレビ系)で、浜田雅功が扮した黒塗りのエディ・マーフィが「人種差別だ!」と世界レベルで炎上した。
そういった観点からすると『チキン・パーク』は現在の倫理観ではアウトな表現だらけだが、ある意味、それがジョークとして成立していた時代を知る貴重な資料かもしれない。
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