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日刊サイゾー

【日刊サイゾーより】

 中国建国以来、初めて海外の映画作品がやってきたのは、1978年のことだった。当時、日中友好平和条約が締結されたことから、高倉健主演『君よ憤怒の河を渉れ』が、初の外国映画として公開されたのだ。

 それから40年たったが、現在でも中国は海外映画の上映に関し、時代錯誤的な制限を設け続けている。

 今月、中国当局は、米ディズニーの人気キャラクター『くまのプーさん』の実写映画の公開を認めない判断を下した。習近平国家主席と風貌が似ていることから、中国で「プーさん」は習主席を指す隠語として広まっている。そんな中、同映画の上映は「主席の威厳を損なうことにつながる」と当局が判断したとみられている。

 中国では、これまでにもくだらない理由で多数の映画が上映禁止となっている。

 2016年に公開された、アメリカの人気映画シリーズ『ゴーストバスターズ』もそのひとつ。「中国共産党は幽霊の存在を認めていない」というのが理由だというから、お笑い草だ。また、アメリカDCコミックスの実写版 『スーサイド・スクワッド』や、マーベルコミックスの『デッドプール』も当局の検閲をクリアできず、公開禁止となっている。その理由について当局は、暴力シーンや鮮血の映るシーンが多かったため、国民に悪影響を及ぼすと判断したとしている。しかし、中国国産映画の中にはそうした残虐シーンがあっても上映が許可されたケースもあり、その線引きは非常にあいまい だ。

 ただ、中国国内で制作されたネットドラマが突然、公開禁止となったこともある。男子高校生の同性愛を描いた『上癮』は、公開当初1億を超えるダウンロード数を記録した作品だったが、同性愛が国内にまん延 することを恐れた当局によって、突如として公開禁止となったのである。同作品は劇場映画化を望むファンの声もあったが、幻となってしまった。

 日本の作品では、15年に『進撃の巨人』が上映禁止となったことが記憶に新しい。巨人が人々を苦しめているという構図が、共産党と人民の関係を連想させると当局が判断したためだといわれている。

 当局の気分次第で上映禁止が言い渡されてしまう中国だが、年間興行収入は1兆円超で、2020年までには世界最大の市場になるともいわれている。各国の映画産業が中国当局に忖度しながら作品を作るようになる日も近い?

(文=青山大樹)

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