香川照之、ピエール瀧、新井浩文…悪役が似合う俳優7人!異様な雰囲気、怪演披露!

香川照之、ピエール瀧、新井浩文…悪役が似合う俳優7人!異様な雰囲気、怪演披露!の画像1画像は「Thinkstock」より引用

 映画やドラマの中で欠かせないのが悪役俳優だ。一昔前ならドラマ『水戸黄門』の“越後屋”的な悪徳商人。任侠映画の敵役など、悪役商会の八名信夫をはじめとする強面の悪役たちが作品を彩っていた。

 昨今では作品における“悪人”の概念に変化が見られる。インテリヤクザや殺人事件を犯す普通っぽい人、冷血サラリーマン。もちろん、演じる悪役も悪人に見えない顔立ちをしている俳優が増えている。
 
 2013年に公開された映画『凶悪』に出演したピエール瀧リリー・フランキーは死を死とも思わないような凶悪犯の役を演じている。瀧は情には厚いが狂暴な須藤純次役。リリーは冷徹な極悪不動産ブローカー・木村孝雄役。どちらも狂気に満ちた演技が評価され、日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞した。

 冷徹なイメージでいうと新井浩文が今風の悪役を見事に演じている。映画『アウトレイジ ビヨンド』では悪役ではないが、正統派若手チンピラを演じ切った。映画『モテキ』では何人もの女性と浮気をする役、ドラマ『ど根性ガエル』(日本テレビ系)では大人になったゴリライモ役を務めている。死んだような目つきが特徴で、幅広く現代の悪役を演じられる稀有な存在だ。

 一風変わったところでは、昨今の高嶋政伸が狂気じみた悪役を演じている。以前は、ドラマ『HOTEL』シリーズ(TBS系)など生真面目な役が多かった高嶋。最近ではドラマ『DOCTORS〜最強の名医〜』(テレビ朝日系)の森山卓役が印象深い。主人公の相良浩介(沢村一樹)へのライバル視が度を過ぎており、傲慢でヒステリックな役柄を演じきっていた。ほか、NHK大河ドラマ『真田丸』での北条氏政役や映画『暗室教室』の暴力的な自衛官教師・鷹岡明役などでも怪演が目立っている。

 高嶋と対称的な悪役を演じられるのが岸部一徳だ。無表情でソフトなセリフ回し、そして180㎝を超える高身長。異様な雰囲気で見事なタヌキおやじ役を務めあげる。ドラマ『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』シリーズ、『相棒』シリーズ(テレビ朝日系)や『医龍』シリーズ(フジテレビ系)などでは善玉ながら作品に厚みを持つ役柄を演じているが、映画『アウトレイジ 最終章』、『空飛ぶタイヤ』などの悪役は一級品といってもいいだろう。

 悪役と言えば香川照之を忘れてはならない。ドラマ『半沢直樹』の大和田常務、映画『カイジ』の利根川幸雄役など狂気じみた悪役の印象の強い香川。映画『ゆれる』の兄・早川稔役など、嫉妬に燃えるライバル役を演じさせたら横に出る俳優はいない。ヤクザ役が少ないという面も、現代の悪役を体現している。

 御年77歳、未だに現役第一線で悪役として活躍している俳優もいる。石橋蓮司だ。今年公開された映画『孤狼の血』では、ラスボス暴力団組長として強烈な存在感を放っていた。同作はヤクザの抗争を描いた警察小説の実写化。東映実録ヤクザ映画の匂いを醸し出す作品なのだが、石橋蓮司が悪役をきっちりと演じていたからこそ成立したのだと思う。
 
 これまでにあげた俳優たちは皆、目つきが悪い。そして顔の表情をあまり動かさずとも、視聴者にメッセージを送ることのできる演技力を備えている。ドスの利いた声をあげて、殺陣ができるだけではなく、最近では細かな表情で相手を圧倒するような芝居も要求されるのである。