少女が処女を誓う「ピュアリティ儀式」が全米で社会問題化! 父と娘が手をつないで愛を囁き「綺麗だよ」を連呼

■近親相姦のような気味悪さ

 しかし、このセレモニーに嫌悪感を覚える者も少なくない。まだ幼い娘ならまだしも、生理も始まっているような10代の娘の髪や顔を撫で、耳元でどれだけ愛しているかを囁く父親を見ると、どうしても近親相姦を連想してしまうというのだ。 

少女が処女を誓う「ピュアリティ儀式」が全米で社会問題化! 父と娘が手をつないで愛を囁き「綺麗だよ」を連呼の画像5セレモニーを行った父と娘の記念写真。画像は「The Guardian」より引用

 父親に娘への愛を言葉にして表現させる理由を、主催者らは次のように説明する。

「少女には自分の外見に自信を持てなくなる時期があり、綺麗だと言ってくれる口先だけの男の言葉を求めて体を許すことが多い。それを防ぐために父親が言葉にし、自信をつけてあげているんだ」

「4、5歳の少女に将来誰と結婚したいか? と質問すると、必ずといってよいほどパパだと答える。でも父親は育児にそんなに関わらず父娘関係が崩れ、他の男に愛情を求めようとしてカジュアル・セックスを結んでしまう。それを防ぐためにもきちんとした父娘関係を築かなくてはならない」

 セレモニーでは誓いの指輪も贈られるのだが、「そこまでするのか」「ベールに包まれた近親相姦を見ているようで気持ち悪い」と感じる人も少なくない。セレモニーに参加した父親は、日常的に娘への愛情を口にすることを義務付けられるため「男女交際をだめだとプレッシャーをかけているのではないか」「思春期になっても子供を支配しようとしている異常行為」だと考える者もいる。母親と息子では同様のセレモニーがないことから、「男尊女卑ではないか」と思う者も多いようだ。

■効果のほどは?

 ピュアリティ・セレモニーに参加した少女たちは、ボーイフレンドとの交際を不健康なものだと敬遠するようになるという。セックスにつながるような、バーやナイトクラブやパーティーにも行かない。男性との交際は基本的にせず、好きな人ができて、この人と結婚するだろうと思っても、結婚当日までキスもしない。肉体的に興味を持たないようにと、手すらつながない者も多いそうだ。

 とはいえ、20歳前後になると背徳感を感じつつ「処女の誓い」を破ってしまう女性もいる。そんな女性たちは高い確率で妊娠するという。彼女らは「男性と体の関係を結ぶのは結婚後」と誓わされているが、避妊については一切教えられていないのだ。性病についても、処女の大切さを軽視する人間が直面する問題だと教えられる。そのため、結婚前にセックスを経験すると、避妊をせずに妊娠してしまうのだという。

 家族の絆が強いこと、父娘の関係が良好なことは当然悪いことではない。冒頭で紹介した『16 & Pregnant ~16歳での妊娠~』でも、妊娠する少女たちは母子家庭、または母親と継父のもとで育ち、愛情に飢えている子が多かった。

 しかし、アメリカは近親相姦が多く、昨今の「#MeToo」運動でも「父に犯された」とSNSでカミングアウトする女性がたくさんいる。このようなセレモニーを通し、「パパのことを信頼し愛しています」という我が子に性的欲求を抱く男も絶対にいるはずだと疑いと警戒の眼差しを向ける人々は多い。

少女が処女を誓う「ピュアリティ儀式」が全米で社会問題化! 父と娘が手をつないで愛を囁き「綺麗だよ」を連呼の画像6アメリカの近親相姦問題を報じる記事。画像は「The Atlantic」より引用

 論議をかもしているピュアリティ・セレモニーだが、現在どんどん広まっており、アメリカでは48州、海外でも17カ国で行われているという。このセレモニーを悪用し、娘を手篭めにする父親が現れないことを祈らずにはいられない。

参考:「The Guardian」「The Atlantic」「CNN」ほか

文=堀川英里

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