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――人を殺した人と会う。「死刑囚の実像」に迫るシリーズ【番外編】

 1995年3月、国松孝次警察庁長官が自宅マンション前で何者かに狙撃され、瀕死の重傷を負った事件は、2010年3月、犯人が検挙されないまま公訴時効が成立した。その元凶は、捜査を主導した警視庁の「公安部」がオウム真理教犯行説に固執したことだと言われるが、一方でこの間、警視庁の「刑事部」がオウムと無関係の1人のテロリストの男を容疑者と特定し、詳細な自白を引き出していたという話は有名だ。

画像は「『NHKスペシャル 未解決事件 File.07 警察庁長官狙撃事件』公式ページ」より引用

 男の名は、中村泰(ひろし)。現在88歳。名古屋と大阪で銀行の現金輸送車を襲撃し、警備員に発砲した罪により、現在は岐阜刑務所で無期懲役刑に服している。

 東大中退のインテリながら、若き日には武装革命を志し、資金集めのために金庫破りを繰り返した。その挙げ句、職務質問してきた警官を射殺し、20年の服役生活を送った過去も持つ。

 そんな中村はこれまで様々なマスコミで長官狙撃事件の犯人であるかのように報じられてきたが、このほどついにNHKも中村のことを犯人だと示唆する番組を放送するようだ。9月2日、8日の両日に午後9時から放送される『NHKスペシャル 未解決事件 File.07 警察庁長官狙撃事件』がそれだ。

 私は、この番組の情報を知り、感慨深い思いにとらわれた。中村が自分こそ長官狙撃事件の犯人だと社会に広めるべく、文字通り「命がけ」で努力してきたのを知っているからだ。


■水面下でアレフに接触

国松長官はこのあたりで狙撃された

 長官狙撃事件では、公訴時効が成立した際に警視庁公安部がオウムを犯人扱いする異例の発表を行い、オウムの後継団体・アレフから名誉棄損訴訟を起こされた。結果、敗訴した東京都がアレフに100万円を支払う羽目になったが、私が最初に中村に関心を抱いたのは、この訴訟を取材していた時だった。

 取材中、中村が代理人弁護士を通じてアレフに接触し、「真犯人は自分だと法廷で証言したい」と申し出ていたという情報を掴んだためだ。代理人弁護士はこう話した。

「その証人出廷は結局実現せず、中村さんはガッカリしていました。もう80代ですから、生きているうちに長官を撃った犯人だと認められたいという焦りもあるようです」

 それ以前から中村については、長官狙撃事件の犯人だと示す様々な事実が確認されているように報道されていた。それはたとえば、関係先の捜索で長官狙撃事件に関する新聞・雑誌の記事の膨大なコピーが見つかったとか、借りていた金庫に10丁の拳銃と1000発を超す銃弾を保管しており、しかも金庫の鍵が事件の前々日や1時間後に開閉された記録があったとかいう報道だ。

 しかし、そもそもこの男はなぜ、そこまで長官狙撃事件にこだわるのだろうか? そんな素朴な興味から中村に取材依頼の手紙を出したところ、中村から返事がきて、私たちは文通するようになったのだ。

コメント

2:匿名2018年9月 4日 19:16 | 返信

長官は357マグナムで撃たれたんだから記事の銃写真を変えろ

1:匿名2018年9月 2日 19:33 | 返信

警察をけしかけるためにやったというのが真実味に欠ける

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