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日刊サイゾー

【日刊サイゾーより】

 凶悪事件の続発で、8月から停止していた中国の配車アプリ最大手「滴滴出行」の深夜サービスが再開された。同社は、「深夜サービスは6カ月以上の期間に1,000回以上のサービスを問題なく提供した運転手に限定しており、安全性を高めている」としているが、利用者らの不安は根深い。

 深夜サービス停止を決定付けたのは、浙江省で起きた強姦殺人事件だ。

「中新網」(8月25日付)によると24日、同アプリを利用した同省温州市内に住む20歳の女性が行方不明となる事件が発生した。女性は乗車した直後、友人宛に「助けて!」とスマホからメッセージを送っていたため、地元警察は運転手がなんらかの事情を知っているとみて取り調べを行ったところ、強姦後に殺害し、遺体を山中に遺棄したことを自供した。遺体の脚は縄で縛られ、全身傷だらけの痛ましい姿だった。

 滴滴出行の女性利用者が強姦・殺害されるという事件は、一度や二度ではない。今年5月には、航空会社に勤める21歳の女性利用者が行方不明となる事件が発生している(参照記事)。後日、女性は遺体となって発見され、司法解剖の結果、強姦殺人であることがわかった。犯人とみられる運転手の男は、地元の川で自殺し、遺体となって発見された。

 そのほか、性犯罪に巻き込まれる事件は、過去4年間で、なんと50件以上も発生している。「南方都市報」によると、こうした犯罪を引き起こす運転手のほとんどが、身分証明書や車のナンバーを偽造しているというが、滴滴出行のチェック体制に大きな欠陥があると指摘。犯罪歴があっても、運転手として容易に登録が可能だという。

 滴滴出行のヘビーユーザーだったという広東省在住の日本人女性も、こう話す。

「中国の都市では時間帯によってはタクシーがつかまらないし、白タクよりも安全というイメージもあって滴滴出行をはじめとした配車アプリをよく使っていたのですが……。凶悪事件が相次いで報じられるにつれ、中国人も含めて、流しのタクシーを拾うか、安心して乗れるなじみの白タクドライバーを利用するという、数年前の動きに戻りつつあります」

 設立からわずか6年で時価総額5兆円となった同社だが、防犯対策をないがしろにして急成長したツケが出てきた格好だ。そんな中、今年7月には日本のソフトバンクが同社と業務提携した。両社は日本で合弁会社を設立し、タクシーの配車サービスを提供するというが、問題山積みの滴滴出行は、パートナーとして適格といえるのだろうか……。

(文=青山大樹)

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