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画像は、「Liveleak」より

 耳掃除が好きな人は多い。毎日のように耳の穴に耳かきや綿棒を突っ込んで、ほんの少しの耳垢でもかき出すことに快感を覚える人たちだ。しかし、耳垢の取り過ぎで耳の奥に“キノコ”が生えるとしたら――? 「そんなバカな!」と思う読者には、海外の動画共有サイト「Liveleak」に公開された映像を観てもらいたい。

 動画は、ベトナムの首都ハノイ近郊にあるハイ・ドゥオン病院で撮影されたもので、男性の耳穴をアップで映している。外耳道にみっしりと生えた“キノコ”――。黒い粒々が密集しているが、これらは実はキノコではなくカビの菌糸である。アスペルギルスやカンジダなどの真菌が外耳道に寄生する症状は「外耳道真菌症(がいじどうしんきんしょう)」と呼ばれる。熱帯諸国で多く見られる病気で、耳の奥で痒みや痛みが続き、真菌が作る菌膜が耳垢のようになって大量発生するのだ。

 外耳道真菌症は、外耳道が湿った状態のときに発症する。中耳炎などが悪化したケースもあれば、耳掃除の際に外耳道を傷つけたことが原因のケースもある。英紙「The Daily Mail」は、ロンドン・ブリッジ病院の耳鼻科医、デイビッド・バウドラー氏の見解を紹介している。バウドラー氏によると、外耳道真菌症にかかった患者の治療薬として、耳穴に注入する点耳薬ではなく飲み薬を使用すると、外耳道真菌症が悪化する可能性があるという。また、動画のような重症の場合、点耳薬の使用に加えて、菌糸などを機械で吸引する治療が有効とのこと。

 耳の奥に生えた“キノコ”は耳垢を養分としているように思うかもしれないが、意外にも耳垢が少なすぎる場所の方が繁殖しやすい。耳垢は外耳道に入ってくるゴミやホコリを吸着するだけでなく、タンパク質分解酵素のリゾチームと免疫抗体のIgAを含み、細菌の繁殖を抑える役割を担っている。このことを知らずに耳垢を完全に除去し、しかも外耳道を傷つけると、外耳道真菌症を発症することがあるのだ。

 耳垢が詰まって耳が聞こえにくくなるのも困るが、耳垢を取り過ぎるのも危険である。耳掃除はほどほどが丁度よい。
(文=標葉実則)

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