左利きが生まれる理由に「遺伝子と脳」は関係ないことが判明!謎多き利き手のメカニズムとは? (最新研究)

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 左利きは人口のおよそ10%といわれ、この割合は国や地域、時代を問わずほぼ一定だったとされる。人間の利き手を決めるメカニズムは実は未だによくわかっていないのだが、最近の研究によれば、それを決めるのは「脊髄」なのだという。

1004lefthand-1.jpg画像は「Thinkstock」より引用


■利き手の不思議

 利き手を決めているのは何かという疑問は古くから科学者の関心の的だった。やはり最初に考えられるのは遺伝であろう。事実、両親のいずれか、あるいは両方が左利きの場合、子供も左利きになる可能性は、両親が右利きの場合に比べて明らかに高いという。

 しかしながら、利き腕を決める遺伝子というものは発見されておらず、利き手の決定に関係するかもしれない遺伝子群が見つかっているだけだ。また、双子の研究でも利き手に影響する遺伝的要因はおよそ25%程度という結果が出ているという。利き手を決めているのが遺伝子ではないなら、答えは一体どこにあるのか?

 ニュースサイト「Business Insider」の記事(8月13日付)によると、利き手は胎児の段階ですでに決まっている可能性が高いという。超音波検査をすると、妊娠8週目という早い段階からどちらか片方の手をより活発に動かしており、13週目には決まった手の指を咥えるという。そこで脳の左半球と右半球での遺伝子発現の差異が利き手の決定に関わっている可能性が唱えられたのだが、2017年にオンラインジャーナル「eLIFE」に掲載された論文によれば、鍵となるのは“脳ではなく脊髄”だったというのだ。

1004lefthand-2.jpg画像は「Business Insider」より引用

 ドイツ・ルール大学ボーフムの研究者らは、人工中絶された8週目、10週目、12週目の胎児の脊髄を取り出し、左右で遺伝子発現に差異がないかを調べた。すると8週目では左右で遺伝子の発現に大きな差が生じており、10週目、12週目と進むにつれてその差がなくなっていくことがわかったのだ。つまり、利き手の決定には遺伝子そのものよりも、遺伝子の発現の仕方が強く影響していると考えられるのだ。

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