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日刊サイゾー

【日刊サイゾーより】

 先月28日に中国・重慶市で起こったバス転落事故。これにより、乗っていた運転手・乗客合わせて15人の尊い命が失われるという大惨事となった。

 この事故は、バス停を乗り過ごした女性客が逆ギレし、持っていたスマホで運転手に殴りかかり、それに運転手が応戦したことからハンドル操作を誤り、橋げたを突き破って約50メートル下の川にバスが転落したというものだった。

 これまで中国では、飛行機や列車内でのトラブルは数多く報道されてきたが、バス内のトラブルは、あまりにもローカルな話題すぎるからか、海外メディアに取り上げられることはほとんどなかった。

 しかし実際には、バスは市民の足であるだけに毎日のようにトラブルが起こっており、乗客による運転手への暴行事件も、現地メディアでは小さい扱いながらも取り上げられてきていた。

 そんな中、今回の重慶での事故により、あらためてバス内での乗客による運転手への暴力がクローズアップされることになった。中国の国営放送のニュース番組が、最近起こったバス内でのトラブルをまとめている。

 4月2日、浙江省舟山市の市バスで、男性客がバスを乗り間違えたことに気づいて、運転手にすぐさま止めるよう要求。運転手が拒否したところ、男は殴りかかり、ハンドルを奪ってバスを無理やり止めようとした。

 運転手は攻撃を受けながらもハンドルを奪い返し、急ブレーキをかけてバスを止めた。この時、バスは橋の上を走っていたところだった。

 同日、安徽省を走っていた長距離バス内でも、女性客が途中でバスを止めるよう要求し、それを運転手が拒否すると、女がハンドルを取って無理やり路肩に寄せようとするというトラブルも起こっている。


ハンドルを奪ってバスを止めようとする女
 同20日、湖南省の長距離バス内では、男性客がバス停を乗り過ごし、運転手と口論になった。走行中にもかかわらず、激高した男がバスのハンドルに手をかけてバスを路肩に寄せようとした。運転手はすぐさまハンドルを取り返し、幸い事故に至ることはなかった。

 8月26日には遼寧省瀋陽市で、バスの乗車口付近に立っていた男性客がほかの乗客の乗り降りの妨げになっていたため、運転手が車内の奥に行くよう求めたところ、口論になった。

 男が運転手の顔を殴りつけたことからバスはコントロールを失い、道端のガードレールに激突、そのまま脇の駐車場に突っ込んでいった。これにより、5人の乗客がケガを負い、駐車場にあった5台の車両が損傷を受けた。

 10月29日には北京の市バスで、バスが停留所から出発したところ、女性客が乗り過ごしたことに気づき、バスを止めるよう求めた。運転手がこれを拒否したところ、女は突然、持っていた牛乳パック入りの箱を運転手の手に叩きつけた。

 運転手はコントロールを失いそうになったが、すぐにバスを止めたため大事には至らなかったものの、横を走っていた乗用車と接触した。

 それ以外にも、過去のニュースを探すと、同じような事件が次から次へと出てくる。どれも、走行中にもかかわらず運転手に殴りかかったり、ハンドルを奪ってバスを無理やり止めようとするものばかりである。

 幸い、大事故にまでは至らなかったが、このままでは、いつまた重慶での悲劇が繰り返されるかわからない。

(文=佐久間賢三)

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