大学受験で政治思想チェックが必須に!? 恐怖の“文革”再来か……

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日刊サイゾー

【日刊サイゾーより】

 中国内陸の大都市・重慶市の地元紙「重慶日報」(11月6日付)が、「2019年の高考(全国普通高等学校招生入学考試/日本のセンター試験のようなもの)では、受験生の政治思想をチェックする審査が必須となり、通過しなかったら入試を受けることができなくなる」と報じた。

 つまり、受験生は中国共産党が定める政治思想、行動規範に反していたり、家庭環境に問題があったり、社会に適してないと見なされたら、大学受験が許されないということだ。記事にはさらに「政治審査不合格者は、軍警察、公安、特殊な教育機関で再教育する」との記載まである。

 これは、重慶市教育考試院(大学入試センターに相当)がSNS上で「思想政治品格道徳の審査」を導入すると公表したことを根拠にしたもので、このニュースは瞬く間に話題となったが、こういった思想に関する厳格な管理・取り締まり・再教育となると、思い出されるのが文化大革命だ。

“文革”は毛沢東が1966年に始めた政治運動で、国家主席の地位を追われた毛氏が敵対政治勢力を駆逐し、再び権力の座をつかむために、中国全土に『毛沢東語録』を配って思想統制を図り、少しでも“反革命分子”と認定された者は、弾圧、処刑された。特にターゲットとなったのが大学教授など知識人たちで、大学入試の際にも厳しい政治審査が行われ、後に鄧小平が廃止するまで続けられた。

 当時を彷彿とさせる時代錯誤な取り組みに、ネット上では「政治審査に不合格の学生は、大学に進学する権利がないの?」「孔子は、人は教育によってどうにでもなる、生まれた時から差があるわけではないって話していた。でも2,500年後、孔子を敬う人がやったのが高考の政治審査って」「憲法で、教育を受ける権利って保障されている。なのに、政治審査ではく奪されるっていいの?」「人民を、いつまでも騙し続けることはできないよ!」などと、猛反発が巻き起こっている。

 習近平国家主席は毛沢東を想起させるような政策を行ったり、近年、メディアへの締め付けやインターネットの監視を強化するといった背景もあり、この話題に敏感になった人が多かったようだ。

 そうした批判を受け、重慶市教育考試院はホームページ上で「我々が記述した『思想政治品格道徳の審査』というのは規範ではないし、厳格なものでもない」と否定。これにて一件落着かと思われたが、今度は福建省教育考試院が9日、同じ表現を用いた発表を行った。ちなみに福建省は習近平が以前勤務した、ゆかりのある土地。それだけに「やっぱり中央政府の意向が働いているのか?」といった不気味さが漂う。

「これからは、民間企業の就職試験や住宅ローン審査にまで、政治審査が広がるかもしれない」SNS上には、そんな不安を吐露する者もいる。恐怖の文革時代の再来となるのか――。

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