靖国放火犯 中国共産党も手を焼く”プロ活動家”だった

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【日刊サイゾーより】

 12月12日、靖国神社の境内で紙のようなものを燃やしたとして、放火の疑いで香港人の男女2人が逮捕された。郭紹傑容疑者(55)と嚴敏華容疑者(26)は、尖閣諸島の中国領有を主張し、2012年に一部のメンバーが同地に上陸したことでも知られる保釣行動委員会に所属していたとされる。

 同会はFacebookの公式ページで、今回の事件を撮影した動画を公開。郭容疑者が神門前で「南京大虐殺を忘れるな、日本の虐殺の責任を追及する」と書かれた白い布を掲げ、目の前では東條英機と書かれた札が燃やされている。早朝のため、周囲にはほとんど人がいなかったが、異変に気づいた警備員によって郭容疑者は取り押さえられた。嚴容疑者は、その一部始終を撮影していた。


嚴敏華容疑者のインスタグラム。不思議と、政治色はまったくない
 事件を受け、中国版Twitter「微博」はお祭り騒ぎになっているかと思いきや、意外な反応も多かった。確かに事件をめぐる政府系メディアの投稿に対しては、2人を称賛する書き込みが殺到したが、一般メディアの投稿には「中日関係を壊そうとしているのでは」「香港独立の畜生」「カネをもらってパフォーマンスしてるだけだろ」などと2人を痛烈に批判するコメントが多数見受けられる。その理由は、2人が香港独立派と見なされているからだ。

 郭容疑者は14年9月に始まった民主化要求運動「雨傘革命」で、金鐘地区のリーダーを務 めていた。また、嚴容疑者は、12年7月1日に香港の民主化を訴えて行われたデモに参加した際、女性警察官にかみつき有罪判決を受けたほか、14年6月には、香港政府が進める新界東北発展計画に反対する抗議運動に参加して逮捕されている。その影響か、嚴容疑者は同年11月、中国に入国しようとして拒否されたことがある。いわば2人は抗議活動のプロで、中国政府に目をつけられているといっていいだろう。

 そのためか、今回の事件に対する中国政府の反応も淡白だ。中国外交部の陸慷報道官は「日本側が適切に処理し、関係者の合法的権益を確保するよう促す」と発言するとともに、日本に歴史を反省するよう求めているが、いかにも常套句といった趣だ。香港メディア「東網」は、わざわざ動画付きで事件を報じたが、なぜかその記事はすぐに削除された。日中関係を重視する中国共産党からの圧力があったのかもしれない。

(文=大橋史彦)

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