天空FUCK、セックス奴隷、ペニス頭…5分に1回ドギモを抜く！『残虐13大淫魔術』凡人の想像を超える映画とは!?

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――絶滅映像作品の収集に命を懸ける男・天野ミチヒロが、ツッコミどころ満載の封印映画をメッタ斬り！

A18W+3e1bWL._SX385_.jpg残虐13大淫魔術（スイート・ベイジル）

『残虐13大淫魔術』
1995年・香港
監督／チン・マンクァイ
出演／エレン・チャン、リリー・チャン、ウン・アンジョンほか

　90年代に流行った香港猟奇映画の中でも衝撃的な『実録　幼女丸焼き事件』（93年）。同作品の日本版ビデオを発売したJVDがリリースしたコレもなかなかの怪作で、未だDVD＆ブルーレイディスク化されていないのが惜しまれる。

「恐怖の針千本魔人出現！」
「信じられないコンドームマン！」
「宙を飛ぶ女観音妖人！」
「香港初の死霊ゾンビ襲来！」
「現代の妖術ワラ人形刑のすべてと打ち首ショックシーンの連続！」
「ワイヤー空中アクションと天空FUCKシーン！」

　これは1997年に発売された日本版ビデオのパッケージに記載された13大魔術のうちの6つ（残りはetc.で省略されている）。そして「妖術・怪異現象・SFX、5分に1回のドギモ抜く面白さ！」というキャッチコピーは、あながち誇大広告ではなく、全編に渡って我々凡人の想像を超える奇想天外な珍場面の連続！

　舞台は香港。マンションの裏手で、顔写真を貼ったワラ人形にプスプスと針を刺しているイケメンがいる。すると写真の男・ナムが突然発狂し、妻子と隣人夫婦を刺殺してマンションの屋上から身を投げる。翌日、死んだナムの友人・メイが勤める美容室にタイ人の常連客マイが来店し、周辺に呪いを感じて「実は私、魔術師なの」と驚きの告白。マイに原因がナムたちのタイ旅行にあるかもと言われたメイは、一緒に旅行へ行った兄のコンと婚約者ポンに、タイで何があったのか聞き出す。ここからは彼らの回想シーン。

　ポン・コン・ナム・ケンの悪友4人は、深夜バンコクの森で例のイケメンに出会う。彼は魔術師ライミで、これから魔術師同士の力比べがあるというのだ。メイの兄コンが「あんなペニス顔の言うことなんか信じられるか」。この一言にカチンときたライミが指で印を結ぶと、コンの頭がペニスに！　それを見て爆笑する他の3人。

　そこへ「ライミ、オマエが負けたらセックスの奴隷にしてやる！」と、上着から胸がはだけているセクシー魔術師とその亭主が登場。「セックスの奴隷」……負けてもいいじゃないか（笑）。それを山小屋の中から観戦する4人。興奮したコンのペニス頭から「ピュッピュッ」と液体が噴き出し、それを他の3人が浴びて「わあ！」（笑）。

　まず女は半透明の膜をライミに被せる。それは巨大な胎盤で、これに包まれると胎児に戻って最後は溶けてしまうという。考えもつかない斬新な戦法だ！　ライミが気合いで胎盤から抜け出すと、全裸になった夫婦がシックス・ナインしながら空中へ回転。逆さに抱えた女房の尻の間から「わが流派のスペシャル体位だ」と説明する亭主。すると１回転して女房の顔が上になり「私たちはセックスすると力が増すんだよ！」。描写がバカすぎる！

　さらに空中浮揚したまま体位を後背位にチェンジした夫婦は、とにかくライミをピンチに追い込む。彼を助けようとポンはライミの祭壇から聖なる灰を持ち出し夫婦にぶっ掛けると、2人は分離して地上に落下。ここでライミはワラ人形で亭主を操り、女房の首を刀で撥ねさせる（「現代の妖術ワラ人形刑のすべてと打ち首ショックシーンの連続！」）。その首がスッ飛んでいき、ナムの股間に「カポッ！」（く、くだらね～）。勝利したライミに礼を言われたポンは「あいつら、あまりにも恥知らずなんで」（ごもっとも）。

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