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天空FUCK、セックス奴隷、ペニス頭…5分に1回ドギモを抜く！『残虐13大淫魔術』凡人の想像を超える映画とは!?

2019.01.02 18:00

残虐13大淫魔術

　4人はライミの家に招かれ、アイドル歌手並みに可愛い妹のスイマに出会う。スイマがポンに一目惚れしたので、妹思いのライミはガンガンに暖房した部屋に彼女を全裸にして閉じ込め、その大量の汗を箱に詰めて宿泊先のポンに送り付ける。その汗をポンが嗅げば2人が激しい恋に落ちるという魔術だ。

　だがホテルに届いた箱を、ポンより先に他の3人が勝手に開けてしまう。術に掛かった3人は、ライミがいない隙にスイマと激しい4P。行為が終わって術が解けると、輪姦されたと思ったスイマがナイフを振り回して錯乱し、何も覚えていない3人と揉み合ううちに転んだ拍子で自分を刺して死んでしまう。4人は逃げるようにタイを出国する。

　ライミは香港に妹の復讐を果たしに来ていたのだ。いや、妹が死んだのはオマエの魔術の段取りが悪いからだろ？　ライミの呪術でケンがレストランで客に襲いかかり、ゾンビのように人肉を噛みちぎった挙句発狂死してしまう（「香港初の死霊ゾンビ襲来！」）。次にコンの顔と頭からズバズバと針が飛び出し、『ヘルレイザー』（87年）の魔導師みたいに顔中針まみれになって死ぬ（「恐怖の針千本魔人」）。コンは頭がペニスになったりハリセンボンになったりと忙しい男だ。

　残りはポン1人となった。ポンはスイマに何もしていないのに、ライミは愛する妹の死で逆上しているのだ。マイは正義感からライミに戦いを挑むが、歯が立たず病院送りにされる。最終手段としてマイはメイにアドバイスを送り、ライミと対決させる。

　マイの祈祷場にライミの霊体が現れ（本体はホテルにいる）、「何でもするからポンを助けて」と懇願するメイに、あらゆるイヤラシイ行為をする。やがてメイは天井からブランコのように吊り下げられた布や大型照明器具に掴まりながら、様々な体位でエア・ファックされる（「ワイヤー空中アクションと天空FUCKシーン」）。犯されながら必死に耐えるメイの脳裏にマイの言葉が響く。「絶頂に達した時、数秒だけ力が消えるわ。その時がチャンスよ」。ライミがイッタ瞬間、部屋にある金色の観音像の目がパチッと開き（演者はマイの女優）宙に舞い、マイがタイから取り寄せていた魔剣で一刀両断！　カッコイイ！　これが「宙を飛ぶ女観音妖人！」か。

　実は、作品の原題は『南洋十大邪術』と術が3つ少ない。「10なのか13なのか、どっちなんだ？」という疑問は置いといて、まるで江戸川乱歩の数作品から猟奇要素を抜き出した『江戸川乱歩全集　恐怖奇形人間』（69年）みたいなバラエティーに富んだ内容。今、こういうテンポがよくてバカバカしい映画って見当たらないなあ～。新規ソフト化を求む！

■天野ミチヒロ
1960年東京出身。UMA（未確認生物）研究家。キングギドラやガラモンなどをこよなく愛す昭和怪獣マニア。趣味は、怪獣フィギュアと絶滅映像作品の収集。総合格闘技道場「ファイトネス」所属。著書に『放送禁止映像大全』（文春文庫）、『未確認生物学！』（メディアファクトリー）、『本当にいる世界の未知生物（UMA）案内』（笠倉出版）など。新刊に、『蘇る封印映像』（宝島社）がある。
ウェブ連載・「幻の映画を観た! 怪獣怪人大集合」

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