「感謝の気持ち」の最先端科学がやばい! 心身に及ぼす絶大な影響と”社会を変える力”までもが明らかに!
“気持ちの問題”は本当に気の持ちように過ぎないことなのか? 最先端の科学では、気持ちを変えることで心身の健康増進につながることが報告されている。たとえば“感謝の気持ち”を持つことで抗うつ薬が不要になるというのだ。
■“感謝の気持ち”は副作用のない抗うつ薬
どうにも満たされない気持ちが高まり、手っ取り早く幸せを感じたい時には、好物を飲食したり、前から欲しいと思っていた物を買ったりして幸せを満たすケースもあるだろう。
しかしこうした物質的欲求を満たすことで得られる幸福感はしょせん、つかの間のものである。長く続く幸福感はメンタルの世界でこそ生まれるという。そのかぎを握っているのが“感謝の気持ち”であるということだ。
2015年の米インディアナ大学の研究では、日常的に「感謝の手紙」を書いて相手に送ることを続けた実験参加者は、メンタルの健康が大幅に改善されたことを報告している。“感謝の気持ち”を感じて、感じたままに表現することは、いわば副作用のない抗うつ薬になるのだ。
また米カリフォルニア大学デイビス校の研究チームが行った実験では、前の週に体験した“感謝”を5つ思い出して書き留めておくという行為を10週間続けたグループは、生活の満足度(well-being)が高まり、ほかのグループよりも幸福度が25%増していることが報告されている。彼らはまた身体の不調を訴えることが少なくなり、運動を行う時間が平均で週に1時間半増えたということだ。
研究チームは“感謝の気持ち”がもたらすメリットを下記のようにまとめている。
●感謝の気持ちは、囚われているネガティブな感情から精神を解放する
●感謝の気持ちは共有されていなくとも好影響をもたらす
●感謝の気持ちがもたらすメリットは、ある程度時間がたってから効いてくる
●感謝の気持ちは脳に長く続く影響を及ぼす
“感謝の気持ち”を感じる脳活動の解明も進んでいて、感謝は義務感や罪悪感にも近い感情であることが報告されている。感謝をより深く感じるほど“お返し”をしないままでいることに罪悪感をより強く感じるのである。
我々は日頃から“感謝の気持ち”をうまく感じられるように心がけることで、メンタルの健康を良好に保つことができることになる。
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