世界最軽量の固体「エアロゲル」が不思議で美しすぎて泣ける
99%が空気、世界最軽量の固体「エアロゲル」が不思議で美しすぎて泣ける! 人工物として比類なき“芸術的”な未来素材が日常に!
ウエハースや麩菓子、綿アメなど口当たりが軽いお菓子を食べるのはなかなか愉快な体験だが、こうしたお菓子よりもはるかに軽い世界最軽量の“固体”の姿が美しすぎるとして話題だ。
■美しすぎる世界最軽量の固体“エアロゲル”とは
世界最軽量の“固体”として注目を集めているのがエアロゲル(aerogel)だ。何よりもその姿が美しすぎるというのだ。
1931年にアメリカ人科学者、スティーブン・キストラーによって開発されたこの世で最も軽い固体であるエアロゲルだが、近年になってさらに軽量化が進んでいる。もしこのエアロゲルでマネキン人形を作ったとすると、その“体重”はわずか450グラムほどだという。成分の97%から一説では99.8%が空気であるこのエアロゲルだが、その驚きの軽さに加えて“美しさ”にもますます磨きがかかっているというのだ。
ざっくりと単純に説明すると、エアロゲルは形を保ったまま水分を完全に抜き取ったゼリーなのだが、そのビジュアルは固まった煙とでも形容できそうで、儚さをも感じさせるほどに美しい。
エアロゲルを屋内で見るとほんのりと淡いブルーの色合いなのだが、これは空が青いのと同じ理由で、光がエアロゲルの微細な無数の穴にぶつかって波長が短い青い光が周囲に散らばるからである。そしてこの淡いブルーこそがエアロゲルにまさにこの世のものとは思えない美しさを与えているのだ。
ではこのエアロゲルを逆に青空に向けて透かしてみるとどうなるのか。さらにブルーが濃くなるように考えがちだが、実際は黄色がかって見える。これはエアロゲルが青い光を散らしてしまうことで、我々の目に届くのがもう少し長い波長の光である黄色やオレンジ色がメインになるからである。これは日没時の夕焼けと同じメカニズムということになる。
いわばエアロゲルは澄み切った青空と日没時の夕焼けの美しさを兼ね備えた存在であり、人工物として比類なきその美麗なビジュアルにも納得がいくというものだ。
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