9月11日は実父に近親相姦されたベアトリーチェ・チェンチが、父殺しの罪で処刑された日!

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(写真はWikipedia Beatrice Cenciより。Public Domain)

『グイド・レーニもしくはエリザベッタ・シラーニ作といわれる「チェンチの肖像」』

 1599年9月11日は、古今の尊属殺人の中でも最も有名なものとして知られる事件の主人公、ベアトリーチェ・チェンチが父親殺害の罪で処刑された日である。


 ローマの貴族、フランチェスコ・チェンチの娘であったベアトリーチェは、絶えず問題を起こしていた危険人物であった父、フランチェスコの被害に悩まされ続ける人生を送っていた。


 教皇庁とも数度にわたりトラブルを起こしていたフランチェスコはその素行の悪さで懲役刑になったこともあり、妻や息子たちへの暴力に加え、ベアトリーチェには近親姦を強要するなど家族への虐待は次第に耐えられないものとなっていった。


 そこでベアトリーチェは父の虐待を教皇庁に訴えたが、誰もがフランチェスコの罪を知るような状態にありながら無罪とされ、結果的にフランチェスコは妻子を遠方の城に幽閉する。


 そこで意を決したベアトリーチェとその家族はフランチェスコを撲殺したものの、その罪はすぐ露見し母とともに斬首となった。


 その死刑を巡り民衆は父親の不道徳を責め、悲劇のヒロインとなったベアトリーチェの命を救うべく嘆願したがその願いは叶うことはなかった。


 この話は当時の貴族、そして男性の優位性を象徴する悲劇として事件発生直後から語り継がれ、この作者不明の絵画を始めとして、小説、舞台、音楽、写真作品、数多くの芸術作品の原案となっている。


「母が子を愛する」ことが永久不変のテーマであるように、その裏ともいえる「娘が父を殺す」というテーマもまた、人間の真実を語る上では、古来より未来永劫、避けられぬものであろう。

 

<トカナ 今日の不幸を記憶するブラックカレンダーより>

編集部

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