脳がブっ飛ぶお茶「アヤワスカ」徹底解説 ― 完全トリップ、DMT、LSD、脳波測定…
南米アマゾンのシャーマンたちが呪術や神との交信に用いるというアヤワスカ茶は、ジメチルトリプタミン(DMT)という幻覚剤を含んでいる。そのため、このお茶を飲用すると、カラフルな幾何学模様が見えたり世界と一体になったような感覚になったりと、いわゆるサイケデリック体験をすることができるという。最近の研究で、DMTによる幻覚を見ている人の脳は覚醒しているのに夢を見ているような状態になっていることがわかった。この結果は、LSDなど他の幻覚剤の作用とは異なっているという。科学ニュースメディア「Live Science」(11月20日付)が報じた。
・Active Ingredient in Ayahuasca Tea Puts Brain in a Dream-Like State (Live Science)
アヤワスカ茶はアマゾン流域に自生する複数の植物を一緒に煮出して作る薬湯で、シャーマンの儀式から病気の治療まで様々なシーンで古代から愛用されてきたものだという。その幻覚作用をもたらすのがDMTであるが、この物質は日本でも麻薬及び向精神薬取締法の対象であり、多くの国では使用を禁じられている。しかし近年、アメリカではうつ病などに効果があるとして、非合法ながらも密かに流行しているという。
英インペリアル・カレッジ・ロンドンのサイケデリック研究センターの研究者、クリストファー・ティンマーマン氏らは、DMTが人間の脳に与える影響を研究している。体験者によると、DMTには他の幻覚剤にはない幻覚世界への没入感があるといい、精神的に大きな影響を与えることもあるというのである。そこでティンマーマン氏は13人の被験者にDMTを含む生理食塩水を静脈内注射し、頭に電極をつけてその脳波の様子を観察した。
注射の場合、DMTは即効性を示すが、短時間で効果が消えてしまうという。実際、被験者たちはすぐに温かさや感覚の広がりを感じ始めたというが、およそ20分でその効果は消えてしまった。
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