村のお堂に集まった男女が「誰彼構わず朝までSEX」！ 年に一度のお楽しみ、最近まで存在した「性宴」の実態！＝西日本

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　村の各家で、静かに寝息を立てている高齢者や子供たちをよそに、大人の男女たちはこっそりと家を抜け出て村はずれのお堂へと集まり、そこで夜が白みかける頃まで、ひたすら酒色に耽っていたのだという。もともと、秋の収穫を祝う形で行われる祭りであるせいか、独特な解放感があり、それこそ「誰彼構わず朝まで交わる」（多部さん）宴となっていたのだそうだ。

「私もね、近所にいた年長の兄さんたちに、そんな話を聞いてね、大人になったら自分も楽しめると思っていたのだけれどもさ、そうこうしているうちに戦争がはじまって中断してね。そのまま戦争に負けてしまったものだから、それどころじゃなくなっちゃった。戦争さえなければ、今でもああいう楽しみがね、続いていたんだろうと思うと、本当に口惜しいよ」

　平和な時代には、年に一度の“お楽しみ”を満喫していた当地の人々も、その後、男たちは戦地へと旅立ったまま戻って来ず、残された女たちも、日々の暮らしで手一杯の状態となったことで、“性の宴”どころではなくなってしまったという。やはりいつの時代も、戦争というものは、多くの善良なる人々から、日々のささやかな悦びでさえも、あっさりと奪い去ってしまうものなのかもしれない。

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文・取材＝戸叶和男

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