世界中の学者が「昆虫の絶滅危機」を訴える!
世界中の学者が「昆虫の絶滅危機」を訴え始めた! 虫が消失した場合の世界ビフォーアフター画像が衝撃的!
地球上では過去に5度の大量絶滅が起きており、現在は6度目の大量絶滅の過程にあるといわれている。最近発表された論文によると、100万種もの動植物が絶滅の危機に瀕しており、その半分を昆虫種が占めているという。そして昆虫の消失は、人類の存続さえも脅かす壊滅的なダメージを与える可能性があるというのだ。この恐るべき予測は「AFP通信」(2月11日付)をはじめ、世界中のメディアで報じられている。
・Half-a-million insect species face extinction: scientists (AFP)
今月9日、学術誌「Biological Conservation」に2本の論文が掲載された。世界中の生物学者数十人が連名で発表したこれらの論文は、急激に進んでいる昆虫の絶滅危機を訴え、それに対して人類がすべきことを提案したものだ。
「人間の活動が、ほぼ全ての昆虫の個体数減少と絶滅の原因に関わっています」と述べるのは、論文著者の一人で、フィンランド自然史博物館の生物学者ペドロ・カルドーソ氏である。昆虫が大量絶滅しつつある主な原因は、生息地の縮小と殺虫剤などの汚染物質の広まり、さらに侵略的外来種であるといい、また、昆虫食の増加や乱獲、そして気候変動も絶滅の要因となっているという。
昆虫は生態系の中で重要な地位を占める生物であり、植物の受粉を手伝ったり、多くの動物の餌となったりする「かけがえのない貢献者」だとカルドーソ氏は語る。世界にはおよそ550万種の昆虫が存在すると推定されているが、種が同定されて名を与えられたのはそのうちわずか5分の1ほどに過ぎない。記録にも残されていない、貴重な昆虫の多くが人間の知らないところですでに絶滅し、あるいは絶滅の危機に立たされているとカルドーソ氏らは訴えている。
「一つの種を失うということは、私たちの生きる世界という複雑なパズルのピースの一つがただ欠けたというだけではなく、例えば、他の生物の餌だったり、いつか病気の治療薬になるかもしれないユニークな遺伝子や物質だったり、さらには人類が依存する生態系の機能だったりに不可欠なバイオマスが欠損するということです」(カルドーソ氏)
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