撮影後に監督が拷問→死亡、約5千人が爆破で死亡! ナチス製作の超大作映画『タイタニック』がヤバすぎる!

――絶滅映像作品の収集に命を懸ける男・天野ミチヒロが、ツッコミどころ満載の封印映画をメッタ斬り!

ナチス版『タイタニック』(1943年・ドイツ)
監督/ヘルベルト・セルピン、ヴェルナー・クリングラー
脚本/ワルター・ツェレット・オルフェニウス
出演/ハンス・ニールセン、シビル・シュミッツ、ほか

撮影後に監督が拷問→死亡、約5千人が爆破で死亡! ナチス製作の超大作映画『タイタニック』がヤバすぎる!の画像1
画像は「YouTube」より引用

 1912年に約1500人が命を落としたタイタニック号沈没事故。その映画化はジェームズ・キャメロン監督の『タイタニック』(97年)を筆頭に、これまで多くの作品が製作されてきた。中でも第二次世界大戦中にナチスの全面バックアップで製作された『タイタニック』は異色で、当時ドイツ映画史上最高の製作費(現在の1億8千万ドル)を戦時中の国家予算から捻出したにも関わらず上映禁止になった、いわくつきの大作というか珍作。

 テレビが普及していない時代、アドルフ・ヒトラーと悪名高き宣伝大臣ヨーゼフ・ゲッペルスは、映画を利用して国民を啓発した。ナチス党大会を撮影した記録映画『意志の勝利』(35年、リーフェンシュタール監督)に始まる、いわゆるプロパガンダ映画だ。

 1940年、ドイツは欧州を手中に収め優位に立っていた。パリを攻略したドイツの次の標的は大英帝国。脚本家のハラルド・ブラットは、ゲッペルスにイギリス最大の海難事故・タイタニック号沈没の映画原案を提出した。「浮沈船」という触れ込みだったタイタニック号が設計ミスで急速に浸水したことを、ゲッペルスはドイツ国民のイギリス批判に繋げようと原案を認可。既に2本のプロパガンダ映画で成功を収めているヘルベルト・セルピン監督が選任された。

 ゲッペルスは小児麻痺で右足が不自由なため第1次大戦で兵役に就けず、武勲がない劣等感を頭脳で払拭するしかなかった。実はヒトラーもゲッペルスも大のハリウッド映画ファン(ヒトラーはディズニー映画好き)。だが、ハリウッド映画は憎むべきユダヤ資本で、1942年には名優ハンフリー・ボガードとイングリッド・バーグマンを主演に迎え、反ナチス観を内包したラブロマンス映画の傑作『カサブランカ』を大ヒットさせた。これがハリウッドを凌ぐ名作を作りたかったゲッペルスの闘争心に火を着けた。

プレスリリース入稿はこちら サイゾーパブリシティ