清水富美加が巫女コスで仏陀を礼賛する幸福の科学最新映画
清水富美加が巫女コスで仏陀を礼賛する幸福の科学最新映画は“入浴シーン”も!? 最先端のエクソシスト論とはいかに(後編)【カルト映画レビュー ※ネタバレ注意】
——フリーライター藤倉善郎(やや日刊カルト新聞総裁)、村田らむ、かに三匹の3人が宗教団体制作のカルトムービーを徹底レビュー!
カルト映画レビュー第8回:藤倉善郎/『心霊喫茶「エクストラ」の秘密』
<藤倉採点>
エクソシスト度:★☆☆☆☆☆☆
入浴度:★☆☆☆☆☆☆
幸福の科学度:★★★★★★★
(前編はコチラ)
■序盤でいきなり大技が繰り出されてしまう
「東京は不思議な街である。思わぬところに心霊スポットがあったり、まさかこの人が、と思うような人が霊能者だったりする──」
そんなナレーションとともに登場する主人公は、清水富美加演じるサユリ。街を歩くだけで人々の悪意や嫉妬が言葉として聞こえてきてしまう難儀な体質の持ち主である。人々の悪意に当てられ頭を抱えてうずくまるサユリに、女性が「うちのコーヒー飲んでいく?」と声をかける。本作の舞台である心霊喫茶「エクストラ」のママさんだ。
サユリは店員として勤めながら、客たちの悩み相談に応じ悪霊や悪魔を祓うエクソシスト活動を開始する。店の本棚には『太陽の法』(大川隆法)が。サユリはこの本で「神様の説かれた教えを学んで修業」し、エクソシストか行に手を染めたのである。
心霊喫茶「エクストラ」とは、体調の悪い人の弱みに乗じて店内に連れ込んで宗教に勧誘し入信させ、悪霊や悪魔と戦う最前線の戦闘員に仕立てる喫茶店だったのである。
しかし喫茶店のマスターやママさんはコーヒーを淹れるだけで戦闘はしない。カウンターで『心霊大図鑑』などを読みながら、店の客を見ては「あの人キツネの霊が憑いてる」「あの人もうすぐ死んじゃうね」などと霊視する、ちょっとアレな息子も登場するが、彼も戦闘には参加しない。現場に出て戦うのは全てサユリである。
最初に登場する客の相談だけは、霊ではなくスカイフィッシュに衝突されて怪我をしたなんてものだったが、以降の案件は全て悪霊・悪魔退治。高校でいじめにあい自殺した女子高生の霊が悪さをしているのを退治しに行ったサユリは、序盤にもかかわらずいきなり大技を繰り出す。
「エル・カンターレ系指導霊団よ。迷える女子高生の霊を救いたまえ。エル・カンターレファイトォ!」
エル・カンターレとは、地球至高神である大川総裁のこと。「エル・カンターレファイト」は幸福の科学において実際に用いられている必殺技だ。たとえば今年4月1日には、新型コロナウイルスの影響で人通りがなくなったニューヨークのタイムズ・スクエアで教団職員たちが、コロナ撃退のためにこの必殺技を実演。地元ニューヨーク・タイムズでネタにされた。しかし全く効き目はなかったようで、アメリカはいまもコロナに苦しんでいる。
作中では、この必殺技により邪気が一気に吹き飛び、女子高生の霊は正気に戻る。サユリは霊に向かって「確かにいじめはいけないが、自殺しても何も解決せず、死後も苦しみ続けることになる」「苦しい時期を乗り越えて成長する」などと、幸福の科学の教義に基づいて自殺がいかにダメか延々と説教をする。
自殺者の傷口に塩を塗りたくるサユリだったが、優しい口調に騙された霊は光り輝きながら姿を消していく。
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