絶対に放送不可な禁断アニメ『哀しみのベラドンナ』
性器・アヌス・陰毛もモザイク無し… 絶対に放送不可な禁断アニメ『哀しみのベラドンナ』とは!? 交錯するエロとアートに世界が困惑!
――絶滅映像作品の収集に命を懸ける男・天野ミチヒロが、ツッコミどころ満載の封印映画をメッタ斬り!

『哀しみのベラドンナ』
1973年・虫プロ
監督/山本映一
脚本/福田善之
声/長山藍子、仲代達矢、中山千夏ほか
今回は「地上波で放送できない虫プロアニメ」として、19世紀フランスの歴史家ジュール・ミシュレの『魔女』に原作を求めた『哀しみのベラドンナ』を紹介しよう。「地上波で放送できない手塚治虫アニメ」と謳わない理由は、この時すでに手塚治虫は虫プロを退いており、作品にはノータッチだったからだ。
日本ヘラルドと虫プロがタッグを組んだ大人向け劇場用アニメ「アニメラマ」(アニメーション+ドラマ+シネラマ+パノラマ)シリーズは毎年1本の公開を予定していたが、虫プロの経営不振で1971年の制作は不可能となった。そこで日本ヘラルドは代替策として、東京テレビ動画から売り込まれていた谷岡ヤスジ原作『ヤスジのポルノラマ やっちまえ!!』を採用(以前、当コラムで紹介)。だが封切り1週間で上映が打ち切られ、興業失敗した日本ヘラルドは改めて次回作の制作を虫プロに依頼する。新たに「アニメロマネスク」なるキャッチフレーズが与えられた『哀しみのベラドンナ』は、過去2作品の監督・山本映一が総監督に就任し、今までの娯楽性を排除した文芸色の強い作品に仕上げた。

作品最大の特徴は、手塚色ゼロのキャラクターデザイン。抜擢されたのは、その時代に青春時代を送った人なら必ず目にしている世界的なイラストレーター深井国! 深井は主に1960年代から1970年代に雑誌・書籍の挿絵やカバーアートを手掛け、お洒落で耽美的なエロティシズム溢れるイラストレーションは時代の最先端を走っていた。作品でのクレジットは「美術」となっているが、キャラクターデザイン以外にもイメージボード(簡略化された絵コンテ)、キャラクターを修正する作画監督(メイン作画監督は第1作から通して杉井ギサブロー)、背景、色彩設定と多岐に渡っていた。
脚本を書いた福田善之がまた面白い経歴を持ち、その名を特撮マニアが聞けば「え? あの人が?」と驚くであろう。福田善之は劇作家として数々の受賞歴を持ち、テレビでもNHK大河ドラマや「土曜ワイド劇場」(テレビ朝日)の脚本などで活躍した。一方、俳優としても『ウルトラマン』(66~67年)と『ウルトラセブン』(67~68年)での東大卒を活かした知的な博士役を演じ、ちなみに『ウルトラセブン』で出演した第12話「遊星より愛をこめて」は、被爆に関する内容にクレームが付き現在は再放送及びソフト化されない有名な封印エピソードとして語り継がれている。
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