衝撃ビジュアル&正体不明の“ネズミ少年”の悲哀とは!? 心温まるフリークス映画『ラットボーイ』がヤバすぎる!

――絶滅映像作品の収集に命を懸ける男・天野ミチヒロが、ツッコミどころ満載の封印映画をメッタ斬り!

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画像は「Amazon」より引用

『ラットボーイ』
1986年・アメリカ
監督/ソンドラ・ロック
脚本/ロブ・トンプソン
出演/ソンドラ・ロック、シャロン・ベアード、ロバート・タウンゼント ほか

 ネズミに関する映画は数多いのだが、やはり『ウイラード』(71年)や『ベン』(72年)などの動物パニック物、『巨大生物の島』(77年。ビデオ題『巨大ネズミの襲撃』)を代表とする巨大ネズミ物が多いが、トカナ的には世界一小さい人間に牙を付けて怪物を演じさせた『ラットマン』(88年)であろう。現在ならSNSで炎上必至の不謹慎な映画だが、そういったフリークスものをハート・ウォーミングに作ったらどんな作品になるのか……。作った人がいた。クリント・イーストウッドの恋人だった美人女優ソンドラ・ロックだ。

 ソンドラ・ロックは恋人のクリント・イーストウッド作品に何度も出演し、彼と別れてからは監督業に精を出す。イーストウッド組をスタッフに据えたロックの監督デビュー作が『ラットボーイ』だった。残念ながらロックの監督作品はほとんどが日本未公開で、『ラットボーイ』も日本では1980年代に出たVHSビデオのみ。現在、DVD&ブルーレイディスクは発売されていない忘れられた映画だ。

 内容は、ソンドラ・ロック自ら務める主人公とネズミ少年の心の交流を描いたもの。ネズミ少年を演じたS・L・ベアードは、実はアメリカでは人気テレビ番組『ミッキーマウス・クラブ』の出演などで知られる低身長タレント(152センチ)のシャロン・ベアードだ。

 ラットボーイは手の甲に体毛、大きな耳に2本の出っ歯、鼻の脇にヒゲがピョンと生え、両目は黒目で占められたネズミみたいな顔をした少年。この40代女性とは誰も気付かない見事なメイクアップを施したのが、『キングコング』(76年)、『スター・ウォーズ』(77年)、マイケル・ジャクソン『スリラー』(82年)のミュージック・ビデオなど多くのヒット作で特殊メイクを担当したリック・ベイカー。アカデミー賞のメイクアップ賞を7度受賞したメイクアップ・アートストのレジェンドだ。

 さて、肝心の話はというと……どう贔屓目に見ても面白くなかった。ソンドラ・ロックの美貌とリック・ベイカーの特殊メイクだけが収穫か。とりあえず粗筋をザッと紹介しよう。

 仕事をクビになり一攫千金を狙うプータローのニキ(ソンドラ・ロック)は、ロス郊外のゴミ捨て場で捕獲された「ラットボーイ」と呼ばれる怪人の単独インタビューに成功する。だが、どうしてそんな姿で生まれ、両親は何者で、なぜ今は1人で暮らしているのかなどの誰もが知りたいインタビューのシーンは丸ごとカットされる。

 翌日、ニキが弟に変装させたニセ警官を伴いアジトに行き「誘拐だな」と脅かすと、2人はラットボーイを放り出して慌てて逃げていく。まんまとラットボーイを略奪して自宅に連れてきたニキは、出版、映画化、CM出演とタヌキの皮算用に暮れる。ラットボーイの名前は、本人が提案した「ユージーン」に決まる。

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