「現代も可視化されていない取り残された小秘境…」佐藤健寿が語る映画『野良人間/獣に育てられた子どもたち』の魅力とは?

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 2021年5月21日公開予定の映画『野良人間/獣に育てられた子どもたち』の公開に先立ち、『奇界遺産』『世界不思議地図』等で知られる写真家・佐藤健寿氏が本作に熱いコメントを寄せてくれた。本作を「優れたフォークホラー」と称賛する佐藤氏は、その内容をどのように読み解いたのか? 以下にその全文を掲載する。これを読めば絶対『野良人間/獣に育てられた子どもたち』を見たくなる!

 

1.『野良人間』をご覧になった率直なご感想教えてください

 いい意味で予想を裏切られました。タイトルから連想して「野生児」がどのように教化されていくかを描く映画だと思ってみていましたが、実際には真逆で教化する側の欺瞞を描く現代的ホラーだと思います。作品を見る前は暗闇に覗く少年の眼差しにぞくっとした恐怖を感じるわけですが、映画を見終える頃にはむしろ恐怖を感じていたのは少年の方だったと気づかされます。

2.この映画の怖さはどこにあると思いますか?

 昨今、ホラー映画の世界でも『ヘレディタリー』や『ミッドサマー』、『ゲット・アウト』のような、社会から孤絶した場所で起こる異常な出来事、みたいなプロットが注目を集めています。この映画もその流れにある作品にも思えます。ネットで世界が可視化されすぎたことに対する反動として、「誰も知らない大秘境」ではなく、現代も可視化されていない「取り残された小秘境」を描く作品に注目が集まるのかもしれません。

3.実際に映画のような事例はあるのでしょうか?

「動物に育てられた人間が発見された」という事件は今も昔もありますが、映画のモチーフとなっているのは、有名なアマラとカマラ姉妹の話だと思います。1920年にインドで狼に育てられた幼い姉妹が発見され、神父(宣教師)が引き取って育てたという話です。この事件は長い間実際に起きた出来事として信じられていましたが、後世の研究では神父の記録は怪しく、逆にアマラとカマラという孤児を使って寄付を募るために物語をでっちあげた、という説もあります。

 ただ比較的最近では、2013年に、ウクライナで「犬に育てられた」オクサナ・マラヤという女性が発見されています。彼女は犬のように四本足で走ったり、吠えたり、水を飲んだりする。彼女の場合は最初は普通の子供として生まれましたが、両親がアルコール中毒で3歳で外に放置され、人間に無視されて犬小屋の近くで育った結果、犬の行動を真似て生きるようになった。少なくともオクサナ・マラヤのケースを見る限り、幼少の段階で動物しか身近にいない環境になると、そうした行動をとるようになる可能性を示唆しています。

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