虐待、小児性愛、アドレノクロム、爬虫類人間…映画『野良人間』に隠されたメッセージをデイブ ・フロムが読み解く!

◆貧しい信者を騙して金を巻き上げる

――ここで映画の話になるのですが、作品の中では小さい閉鎖的な街においては住人はみな神父のことを信じていて、同じ情報を共有している様子が描かれていました。小さい街だと神父の影響力ってすごいものなのでしょうか?

デイブ 僕はアメリカの場合でしか話せませんが、小さい町だと結構影響力はありますよね。とくに南部の方はそうだという話は聞きます。町とか村とかでは毎週日曜日に教会に集まるのが習慣になっているので、神父の影響力が強くなってしまうのでしょう。

――間違った教えでも神父が言えば信じてしまうとかあるんでしょうか?

デイブ そういうことは、たくさんありますね。アメリカで一時期問題になったことがありました。僕がアメリカに住んでいたいた時のことです。町の牧師が毎週日曜になるとテレビで演説をするんですが、そのなかで信者を集めて奇跡を起こすんです。車椅子の人が歩けるようになったりとか。当時はそういったことがとても流行していましたね。

――そういうった宗教を利用した胡散臭い奇跡を起こす番組、見たことがあります!

デイブ でも、後でそれらの奇跡は、ボロ儲けするためのすべて詐欺であるとバレてしまうんです。しかしそれでも、町の人たちは信じてお布施をしたりする。

 有名なのは、ジム・ベイカーとタミー夫妻ですね。全米のクリスチャンに向けた大人気テレビ番組に出演していたのです。彼らは貧しい信者たちからお金を巻き上げて、自分たちはロールスロイスに乗り回すなど贅沢な生活をしていたのです。

 70年代、80年代はそういう人がものすごくいましたね。

画像は「Getty Images」より引用

◆『野良人間』に登場する神父の真の目的とは?

――そういえば今回の『野良人間』の中では神父は野生児たちを世話するわけです。野生児といえば、1920年にインドで発見されたオオカミ少女のアマラとカマラ姉妹が、世界で最も有名な話ですね。彼女たちは、狼とともに暮らしているところを保護されたので、人間の言葉を理解せず、四つん這いで走り、ミルクを犬のように皿に直接口をつけて舐めていたそうです。しかし、後に彼女らのことを調べていくと、いろいろと矛盾した点が見つかり、現在では「狼少女」は実在しなかったという結論に達しています。実は、彼女らを保護した教会の牧師が、寄付金欲しさに話しをでっち上げたという説もありますね。なので、本作の中の神父もいずれ野生児を使って有名になったり金を集めたりする目的はなかったのかな? と思ったりしました。

デイブ 今までみたアメリカのインチキ牧師は、金儲けぷんぷんで、本作の神父とは性格が全然違います。神父は純粋にカトリック教を信じていたのは間違いないと思います。

――じゃあ、神父が野生児の世話をしていた真の目的は何だったのでしょうね?

デイブ 結局、キリスト教徒というのでは、自分が信じていることを相手に紹介して信者を増やすのが目的なのです。本作でも、神父は自分が信じていることを子どもたちに教えるのが目的だったんでしょう。

 これはカトリックでもプロテスタントでも同じなのですが、キリスト教では神を信じてイエス・キリスを信じないと地獄に堕ちてしまう。なので、神父は子どもたちと一緒に天国に行きたいという思いから教育をしていたのです。

――いやあ、さすがはデイブさんならではのキリスト教的な視点で解説していただいて、本作のいろいろな謎が解けて良かったです。

デイブ じゃあ、ぶっ飛んだ話に行かなくて大丈夫? アドレノクロムとか?

――ぜひ、聞きたいです!

虐待、小児性愛、アドレノクロム、爬虫類人間…映画『野良人間』に隠されたメッセージをデイブ ・フロムが読み解く!のページです。などの最新ニュースは知的好奇心を刺激するニュースを配信するTOCANAで

トカナ TOCANA公式チャンネル