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若者をレイプ&射撃の的にして殺しまくった「バックパッカーキラー」の正体！獄中で指切断も… 犯人をガチ取材した阿部教授が激白!!

2021.07.03 20:00

オーストラリア

切断

嘘

バックパッカー

シリアルキラー・連続殺人鬼シリーズ

凶悪犯プロファイル

アイバン・ミラット

　しかし、総合的な行動パターン（ペルソナ）を判断の基軸に考えると、殺人前の不法侵入・車窃盗・強姦・危険運転・仮釈違反・強盗・銃刀法等といったオールラウンドの犯罪に手を染めることができるのはサイコパスの典型的な特徴であるし、時折垣間見せる、決して見落とすことのできない彼の「病的な嘘つき」の表情も気になった。

　さらには、無罪を訴える手段として自分の指を切り落とすという常軌を逸した主張手段。逮捕した捜査官の人間性の否定と、事件のテクニカルな側面に関する一つ一つの否定。彼は、自宅の壁のあちこちから犯行で使用した拳銃がバラされたパーツとなって発見されたことに対し、「わざわざそんな見つけやすい高さに埋め込むのは不自然だ」とも言っていた。

　そして、実際には13歳から度々施設の世話になってきたにもかかわらず、本当に非の打ち所のない両親と兄弟だと語る、家庭内の非を決して認めようとしないサイコパシーの高い犯罪者にありがちな心理的抑圧。母親は父親の死後再婚したが、アイバンは継父と上手くいかなかったという。

　これらすべての情報を総合し、私は「ヒルサイドストラングラー」のケネス・ビアンキと同じく、アイバンは親や多すぎる兄弟たちへの不平不満の抑圧を起爆剤としたサイコパス的な連続殺人鬼であったと最終判断を下した。

若者をレイプ&射撃の的にして殺しまくった「バックパッカーキラー」の正体！獄中で指切断も… 犯人をガチ取材した阿部教授が激白!!の画像3 — 画像は「nine.news.au」より引用

　その後、本稿を執筆する当たって再度確認リサーチを行った。

　2019年8月の現地新聞記事に、末期の食道ガンで74歳の最期を迎える直前、短い時間訪れた母親と短い2人きりの時間を与えられたミラットは「あの事件は僕がやったんだ」と犯行を自供したという。最後まで息子の無実を信じていた母親や家族の手前、やはり死ぬまで真実を抑圧しなければならなかったということになのだろうか。

文・取材＝阿部憲仁

●阿部憲仁

横浜桐蔭大学・全国篤志面接委員連盟理事。教育学博士(Ed.D.)。米国で移民教育に従事後、全米のギャング・マフィア・白人至上主義・連続殺人犯・大量殺人犯等、数多くの凶悪犯との直接のやり取りを通し、日本の安全な家庭・社会のあり方を提言。また、平和活動家として2015年にノーベル平和賞に名誉来賓として召喚される。ドクター国際社会病理。著書に「無差別殺人犯の正体」（学文社）など

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