「ヤクザはどこまでいうても、最後は暴力」『令和ヤクザ解体新書』著者が迫る! 思わずゾクッとする現代ヤクザのリアルな声

■ヤクザは「暴力団」と呼ばれてこそ意味がある!
思わずゾクッとする現代ヤクザのリアルな声

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令和ヤクザ解体新書(サイゾー)

 8月25日に発売される『令和ヤクザ解体新書  極道記者が忘れえぬ28人の証言』(サイゾー)が面白い。そこに描かれているのは、山口組などの巨大組織の内幕や、血で血を洗うような抗争のドラマなどではなく、匿名ながらもリアルで人間味あふれる現代ヤクザの実像。それなのにときにユーモアを感じさせるハードボイルドなのだ。

 著者は20数年、実話誌業界でヤクザを取材してきた佐々木拓朗氏。これまでのヤクザライターとは異なる角度でヤクザの姿を描くその筆致が今、注目を浴びている。「ヤクザを取材していて一番おもしろい話は、実話誌などでは記事にできない部分である」(佐々木氏)。『令和ヤクザ解体新書』はそんな同氏の初の著作となるが、そこで浮き彫りになった現在ヤクザの素顔とはどんなものか。その一端をここに綴ってもらった。



■「ヤクザでも暴力団でも反社でもなんでもええ。大事なのは才覚や」
(40第半ばの某組織組員)

 一般的にヤクザは「暴力団」と呼ばれることにひどく反発を覚えるイメージがあるが、目の前にだらりとこしかけたこの男は違った。

 「なに? 暴力団? 当たり前やんけ。オレらの武器は暴力やんけ。にいちゃんらでもそうやろう。暴力を武器にしてるからこそ、相手が萎縮したり、言うことを聞いたりするんちゃうかい。ナヨナヨした相手やったら、いくら取材やいうても、内心、お前らも舐めてかかってきよるやろう。それにな、暴力団や言われようが、ヤクザや言われようが、今でいうたら反社や言われようが、やることは変わらんやろが。上の親分衆らもそうやった。みんな力でのしあがってきとんねん。暴力団で十分やんけ」

 吐き捨てるように話す、細身にダーク色のスーツを着崩して座る男は、40代半ば。投げやりというか刹那的というか、その見た目だけではなく、男から醸し出されるオーラは、ヤクザそのものであった。

 「ただな、近頃は知っての通り、サツのとりしまりやの暴排条例やので、人材不足や。当番くらいはできるから、ヤクザになりたいと言うてきたら、どんなヤツでも選り好みなんてできへん。結果な暴力団と呼ぶにもおこがましいヤツが増えたのは確かや。ほんまやったら、いざというときにケンカできんやつが、組に登録されただけで、暴力団て一括りにされんのは、正味、迷惑な話しなんやけどな」

 それはどういう意味なのか。ヤクザ組織に所属すれば、社会的には例外なく暴力団の組員ということになる。それがなぜ、人材難の中でケンカする根性もない人間がヤクザの組員になることで、迷惑になるのか。男の話にもあったように、組事務所の当番だってできる。人が少ないなら、新規加入者がいるだけでも有難いことではないのか。

 「お前はアホか。何べんも同じ話を言わせるな」

 ムッときた。男とは初対面だ。筆者を見下したような口調だが、まだ取材を始めてから5分も経っていない。こちらが質問したのも、2、3程度だ。なのに、なんの躊躇もなく、「お前だ」の「アホだ」のと言い放ってくるのである。そんなのだから、世間から暴力団と呼ばれ、忌み嫌われるのではないのか。

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 「品格の問題じゃ。考えてみ、にいちゃんみたいな、だら〜としまりのない顔して、ヨレヨレのくたびれた背広を着た人間を世間が、暴力団で呼んでくれると思うか」

 誰も暴力団などと呼ばれたくない、と喉元まででかかった言葉をグッと飲み込む。

 「暴力団と呼ぶかどうかは世間が決めることや。それが世の中に浸透していくねん。世間から暴力団て呼ばれるからには、何かあれば身体も賭けて懲役もいかなあかんし、汗も血も、時には涙だって流さなあかんねん。それをな、ケンカもできへんような、にいちゃんみたいなヤツがヤクザなって、暴力団て世間で呼ばれてみいや。ヤクザなんて、暴力団なんて怖ないわいって、カタギも思うやろが。それはヤクザの品格、矜持にかかわってくんのじゃ」

 この男は、とにかく一言多い。だが、男の言うことも一理あるかもしれない。ヤクザがなぜ暴力団と呼ばれるようになったか。それは暴力を行使してでも、無理を通してくるからだ。その背景には、男のセリフではないが、多くの血や汗や涙が存在している。それを、荒ごとを好まない組員がやってきたとしても、誰も怖がってはくれない。それでは無理も通らない。男の口の悪さがいちいち癇に障ってはくるが、その実、ヤクザとしての真理を説いているのではないか。

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