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UFOとコロナの奇妙な共通点　真実だった陰謀論と現段階での最終結論

2021.09.09 16:00

ODNI

■事実は“武漢流失説”よりもヤバいのか？

　とはいえ、いくつかの例外として重要なコンセンサスがある。ODNIの要約によると「ウイルスは生物兵器として開発されたのではない」、「中国の当局者はCOVID-19の最初のケースが現れる前にウイルス（による感染拡大）を予見していなかった」とはっきりと述べている。

　中国に対して課された前大統領の高圧的な告発のいくつかを考えると、これは注目に値するようである。したがってUFOと同様に、ODNIレポートは超タカ派の理論のいくつかを除外しているように見えるものの、他の多くについてはコンセンサスに達することができていないのだ。

　2つのレポートの主な違いはさらに厄介である。 UAPではインテリジェンスコミュニティは、さらなるデータ収集を体系化することを約束している。一方でCOVID-19の起源については、情報収集活動の評価には暗雲が立ち込めている。

「COVID-19の起源の決定的な評価に到達するには、中国の協力が必要になる可能性が最も高いでしょう。しかし、中国・北京は引き続き世界的な調査を妨害し、情報の共有に抵抗し、アメリカを含む他の国を非難している。これらの行動は、部分的には、調査がどこにつながる可能性があるかについての中国政府自身の不確実性と、国際社会が中国に政治的圧力をかけるためにこの問題を持ち出しているというフラストレーションを反映しています」（レポートより）

　この結論は二重の意味での懸念がある。確かに中国の協力がなければ、COVID-19の起源についての答えを知ることはできないのは明らかである。しかし中国政府の強硬な態度は、さらに落胆する何かを浮き彫りにしているのかもしれない。

　中国の当局者は愚かではなく、彼らは間違いなくCOVID-19の起源の調査を妨害することは、アメリカの世論はもちろん国際社会において中国の評判を下げるものであることは認識している。

　しかし頑なな態度を堅持するという彼らの決定は、彼らがアメリカの態度の硬化よりも調査がもたらす可能性のあるものにもっと関心を持っていることを示している。つまり中国は仮に調査に協力したくとも、協力しようのない“一択”の状況に置かれている気配が濃厚であるというのだ。新型コロナウイルスの起源を根掘り葉掘り調べていくほどに“武漢流失説”よりも“ヤバい”ことが浮き彫りになってくるのだとすれば不吉であることこのうえない。

　とすれば今後はUFO（UAP）に関することはどんどん新事実が明らかになる一方で、新型コロナウイルスについてはますます闇が深くなるということなのかもしれない。ともあれどちらの案件についても引き続き今後の動向を注視していきたい。

参考：「Washington Post」ほか

文＝仲田しんじ

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