人肉食、身体欠損、死体案山子… 発禁怪談映画の“異質な恐怖”
人肉食、身体欠損、死体案山子… 発禁怪談本を映画化『スケアリーストーリーズ 怖い本』の“異質な恐怖”とは!?
――絶滅映像作品の収集に命を懸ける男・天野ミチヒロが、ツッコミどころ満載の封印映画をメッタ斬り!
ギルレモ・デル・トロの最新作『ナイトメア・アリー』が発表されました。小説を題材にしたサスペンス・スリラー映画ということで来年の公開が楽しみですが、昨年日本で公開されたデル・トロのプロデュース・原案作品『スケアリーストーリーズ 怖い本』(日本公開:2020年2月)は、発禁本の映画化として注目を集めました。アルヴィン・シュワルツが1981年から1991年にかけて発表した児童文学は、内容や挿絵が怖すぎて親や教師から苦情が殺到し学校図書で禁書になりました。これにデル・トロが着目したのです。
そして興味深いのは、ベースが児童書なのでスプラッター描写はないのですが、残酷シーンはありアメリカのレイトは13歳未満お断りです。なのに日本では何と年齢制限なし! 日米でこうも違うのですね。日本の映倫がOKを出した残酷描写を紹介しながら、結末のネタバレせずに内容を追ってみましょう。
★ ★ ★
『スケアリーストーリーズ 怖い本』
2019年・アメリカ(日本公開2020年)
監督/アンドレ・ウーヴレダル
脚本/ダン・ヘイグマン、ケヴィン・ヘイグマン、ギレルモ・デル・トロ
出演/ゾーイ・マーガレット・コレッティ、マイケル・ガーザ、ガブリエル・ガッシュ、ほか
1968年のペンシルバニア州ミルバレー。女子高生ステラは、部屋の壁一面にベラ・ルゴシ(ドラキュラ役で有名)の出演作品のポスターをベタベタ貼りまくり、棚にはアマゾンの半魚人フィギュアが飾ってあるという、女子には珍しいホラーモンスターオタク。小柄でソバカスがキュートなゾーイ・マーガレット・コレッティは、撮影時18歳の初主演。メガネと地味な服装でオタク女子を装っていても、漏れ出る美少女ぶりは隠せません。
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ハロウィンの夜、ステラは幼馴染みのチャックとオギー、そしてドライブ・イン・シアター(上映作品は『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』!)で意気投合したラモンと共に心霊スポットの廃墟に行きます。19世紀に製紙工場で町を栄えさせたベローズ家では、娘のサラが屋敷に監禁されていました。
監禁理由が不明なサラを見た者は誰一人なく、近所の子供達は噂の娘を一目見ようと興味本位で屋敷を覗きに行きました。そんな子供達にサラは、監禁部屋の壁越しに怖い話を聞かせていました。すると子供が行方不明になり、やがて毒殺死体で発見されました。嫌疑を掛けられたサラは自分の髪の毛で首を吊り、以降ここに来て彼女の幽霊に話をせがむと死が訪れるという都市伝説でした。
4人は監禁部屋に入り込み、きちんと製本されているサラが書いた「怖い本」を見つけ、よせばいいのにステラが持ち帰ってしまいます。ここから恐ろしい事が次々と起こります。トウモロコシ畑を歩いているイジメッ子トミーの前に、普段バットで顔面をボコボコに殴ってウサを晴らしているハロルドと名付けた案山子が立ちはだかります。
これがまた凄い形相で、目や口の穴からゴキブリが出たり入ったりしているのも生理的嫌悪マックスです。トミーに農具の大型フォークで腹を突き刺されたハロルドは、それを抜いて彼の背中にグサッ。トミーの腹からフォークの切っ先がドバッと飛び出し、それを抜くと流血の代わりに傷穴や口から藁がワラワラ出てきます。その頃「怖い本」の白紙ページに赤い文字でトミーの名と「案山子のハロルド」というタイトルが、ステラの見ている前でスラスラと自動的に書かれていきます。翌日、トミーが行方不明になり、ステラとラモンはトウモロコシ畑で彼のスタジャンを着ている案山子を見て戦慄します。トミーは案山子にされたのです。
これはヤバイとステラは本をサラの部屋に返却しますが、勝手に部屋に戻ってきて今度は「オギーが人の指を食う」と書かれます。急いでステラは「何も食うな」とオギーに連絡しますが時すでに遅く、シチューを食べていたオギーが異物に気づきペッと吐き出すと、それは人間の足の親指。すると「誰が私の足指を盗んだ」と、足の親指が欠損している女性のゾンビが家の中を歩き回ります。オギーもまた、悲鳴と共に行方不明となります。サラの本はデスノートだったのです。
このゾンビを演じたハビエル・ボテットは、幼少時の先天的な難病マルファン症候群により、2メートル4センチの身長で体重が45キロしかありません。しかしボテットはこの体型を生かしホラー映画のモンスター役で引っ張りだことなり、『スレンダーマン 奴を見たら、終わり』(18年)は彼以外は務まらない適役でした。
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