虚飾セレブ「ばびろんまつこ」SNSに再登場？ 堂々ビジネス勧誘…本人ですか？

　そのアイデアを実行してみたところ、年収３０００万円には及ばずも、年収１３００万円には届いたとして、「ばびろんちゃんの夢見た生活の半分ぐらいはできちゃったという皮肉！」と記載。しかし煽り体質は健在で「週刊誌の記者さんがこれ見たら絶対に取材しに来たいはずだけど、あんなゴキブリどもにエサをやる理由はありません」と宣言。「それよりも達観して極楽浄土にいるお釈迦様の心で、みなさまに私の作ったスキームを無料でお教えすることにした」と、「期間限定２週間オンリー」のスキームを無料で教えると述べた。

　では、気になるビジネスの秘訣はどんなものか。曰く「楽に１万人以上のフォロワーを作った私が、その論理をで自動収益に応用させ、１日１０分の作業でも達成できちゃった」というもの。応募者はＬＩＮＥ登録を促されている。試しに登録すると「元ばびろんまつこ」と称したアカウントに接続。かつてツイッターで使われていた彼女の画像がアイコンとして出てくるが、ここで疑問が生まれる。

　過去の事件を恥じることなく再登場するにしても、無差別スパムという方法自体が不自然だ。また彼女らしい図太さと知名度を生かすなら、ＳＮＳを再開するはずである。かつて使われたアカウントは「御釈迦様」と表示名を変えて残っていて、そこは「松永かなえ＝ばびろんまつこ」らしいユーモアを感じさせる。メール内で「仏教に目覚めて」と書いた点は「御釈迦様」のネーミングに通じるものでもある。しかし、まったく投稿はないまま。

　結局、これは彼女の名前を騙った偽物の仕業のように思える。わざわざ「情報商材」として売り込むにしても、逮捕された「ばびろんまつこ」名義ではメリットがない。もちろん本人の可能性もゼロではない。そこで「松永さん本人ですか」と呼びかけてみたが返答はなく、登録を促しているにもかかわらず１週間経過しても応答ひとつないままである。本物か偽物かは判別できないが、このスパムメールは、あの珍事件を思い出させるに留まるものとなった。

文＝ジャーナリスト・片岡亮

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