『「豊田商事会長刺殺事件」を報じる「毎日新聞」』

1985年6月18日は、当時“現物まがい商法”なる悪徳商法で2,000億円という暴利を上げていた豊田商事の会長・永野一男が、マスコミ監視の中で刺殺されるという「豊田商事会長刺殺事件」の起きた日である。
犯行に及んだのは、「豊田商事の被害者に頼まれてやってきた」という飯田篤郎と矢野正計。
その悪徳商法がマスコミで話題になっていた永野が逮捕寸前だということで、大阪市北区の永野宅マンションには報道陣が詰めかけていたが、その部屋へ飯田と矢野が窓ガラスを破壊して押し入っていくところから、殺害し終わるところまでがテレビ中継されるという、半ば“マスコミ公認の状態”で行なわれた前代未聞の惨劇だった。
そして、世情を反映したように、殺害犯たちの裁判ではその犯行を「豊田商事の悪徳商法で多くの老人が犠牲になっていることへの義憤」と裁判長が判断し、懲役10年(飯田)と8年(矢野)という比較的軽い判決が言い渡された。
被害者の悪行、そして制止しなかった多くの目撃者たちが存在したということで、この「豊田商事会長刺殺事件」は、善悪の判断が極めて難しい事件であったことは確かである。
果たして、現在同様の殺人事件が起きたとして、我々の生きる社会はどのような判断をくだすのだろうか。

(写真は『毎日新聞』1985年6月19日版)

6月18日の不幸

1234年
【死去】【夭逝】仲恭天皇【天皇】

鎌倉時代に第85代天皇(1221年5月〜1221年7月)となった人物。1218年に立太子され、1221年に天皇に即位。同年「承久の乱」が勃発、幕府軍に敗北した祖父・後鳥羽上皇と父・順徳上皇が流刑となり仲恭天皇も廃位されることに。その後、摂政・九條道家に引き取られ1234年6月18日に死去。没年17歳。

1408年
【死去】李成桂(太宗)【軍人・政治家/モンゴル・高麗】

14世紀モンゴルおよび高麗の軍人、李氏朝鮮創始者で初代李氏朝鮮王として知られる人物。官職の家に生まれ、1357年に父・李子春とともに高麗のために双城総管府陥落を手引き。1360年、高麗の官吏となる。1376年、倭寇討伐に向かい、1380年「荒山戦闘」で倭寇首領アキバツの軍を撃退。1388年、遼東半島の明軍討伐へ向かうも軍事クーデターを起こし、高麗を掌握。第32代高麗王王禑(ワンウ)を退位させ、王禑の子である王昌(オウショウ)を第33代高麗王へ擁立。1389年、王禑、王昌を殺害し、恭譲王を第34代高麗王に擁立。1392年、恭譲王を廃位させ高麗王に即位。1393年、国号を高麗から朝鮮へ変更し初代李氏朝鮮王へ。1394年、恭譲王を殺害。1398年、自身の後継者争いである「第一次王子の乱」が起き、次男・芳果へ国を譲ることに。最晩年まで後継者争いが続き、1408年6月18日脳卒中で死去。没年72歳。

1902年
【死去】サミュエル・バトラー(Samuel Butler)【小説家/イギリス】

匿名で発表したユートピア小説『Erewhon(エレホン)』の作者として知られる人物。また、生涯にわたりダーウィンの『種の起源』について批判していたことでも知られている。ロンドンの老人ホームで死亡。没年66歳。

1936年
【怪死】マクシム・ゴーリキー(Maxim 〈Maksim〉Gorky/本名 Alexei Maximovich Peshkov)【小説家・活動家/ソ連】

チェーホフやレフ・トルストイと並び称されるロシアを代表する小説家であり、1907年の小説『母』で社会主義リアリズムを創始した人物。その他代表作に『どん底』等。個人的にレーニンのスポンサーを務めたほど社会主義政権に傾倒していたが、1917年の「10月革命」の頃にはレーニンを見限り、1921年には結核の療養のためにイタリアに移住。1932年にスターリンに呼ばれソ連に戻るも、晩年はスターリンの粛正下で軟禁状態にあった。1935年に息子が急死し、翌年6月18日に肺炎で死亡。没年68歳。なお、1938年の第3回モスクワ裁判で、ヤゴーダのNKVD(内務人民委員部)エージェントにより殺害されたという告発があったが、真相は不明。

1952年
【列車事故】「日暮里駅構内乗客転落事故」

1952年6月18日、東京・国鉄日暮里駅構内の跨線橋の羽目板が利用客の重量に耐え切れず破損し、乗客数十人が7メートル下の線路へ転落。直後、京浜東北線の電車が進入し8人が死亡、5人が負傷した。

1953年
【航空事故】「立川基地グローブマスター機墜落事故」

1953年6月18日、東京都立川市・立川基地から離陸したアメリカ軍の大型輸送機グローブマスター(ダグラスC-124)が東京都小平市に墜落。この事故により地上で作業をしていた農夫1人が負傷、乗組員129人全員が死亡し、死者100人を超える世界の航空機史上初の事故となった。事故原因はエンジンの不具合とされている。

1967年
【テロ】【未解決事件】「山陽電鉄爆破事件」

1967年6月18日14時05分に発生し、死者2人、重傷者29人を出した大規模なテロ事件。兵庫県神戸市にある山陽電鉄本線電鉄塩屋駅構内で、電車内の網棚にあった荷物が爆発、乗客の22歳女性が爆死、39歳女性が後に死亡した。捜査の結果、塩素系カリウムと硫黄の混合火薬が詰まった時限式起爆装置によるものとされた。犯人は全く不明となったままである。

1972年
【航空事故】「英国欧州航空548便墜落事故」

1972年6月18日、イギリス・ロンドンのヒースロー空港からベルギーのブリュセルへ向かう英国欧州航空548便(ホーカー・シドレー トライデント1C)が離陸後、空港付近の森林に墜落。この事故により乗客乗員合わせた118人全員が死亡し、イギリス初の死者100人を超える航空事故となった。事故原因はパイロットのミスによるものとされている。

1982年
【死去】ジューナ・バーンズ(Djuna Chappell Barnes)【作家・詩人・脚本家/アメリカ合衆国】

20世紀アメリカの作家、詩人、脚本家でモダニズム英文学の発展に貢献したことで知られる人物。1912年、両親の離婚を期にニューヨーク市に移住。新聞『ブルックリン・デイリー・イーグル』の記者となり短編小説を発表。1915年、グリニッジ・ヴィレッジのボヘミアン共同体に入り、作家や芸術家たちと生活。同年、詩と素描集『嫌味な女たちの書』を出版。1925年、戯曲『鳩』を発表。1921年にパリへ移住し1928年に小説『ライダー』を発表。1936年、近代小説の中でカルト的作品と知られる『夜の森』を発表。1939年、ロンドンのホテルで自殺未遂を起こしニューヨークへ帰国。帰国後はアルコール依存症となるも復帰し、1985年に詩劇『交唱』を発表。1961年、アメリカ国立芸術文学研究所のメンバーに選出される。1982年6月18日に死去。没年90歳。

1985年
【殺人事件】「豊田商事会長刺殺事件」

現物まがい商法なる悪徳商法で2,000億円という暴利を上げていた豊田商事の会長・永野一男が、その被害者に頼まれてやってきたという2人の男に刺殺された事件。マスコミが取り囲む自宅マンションに飯田篤郎と矢野正計が入っていき、殺害し終わるところまでがテレビ中継され、半ばマスコミ公認の状態で行なわれた惨劇だった。裁判ではその犯行を「豊田商事の悪徳商法で多くの老人が犠牲になっていることへの義憤」と判断し、実行犯のふたりに懲役10年と8年という比較的軽い判決が言い渡された。

1988年
【汚職事件】【企業犯罪】【社会事件】「リクルート事件」 

1988年6月18日、朝日新聞が川崎市助役・小松秀煕に対し会社社長・江副浩正がリクルートコスモス未公開株を譲渡した疑惑をスクープし発覚した「第二次世界大戦」後最大の贈収賄事件および企業犯罪事件。以後、中曽根康弘、竹下登といった政治家にも譲渡されていたことが発覚、リクルート社関係者および政治家・官僚らが逮捕され、大スキャンダルとなった。

1992年
【エイズ】ピーター・アレン(Peter Allen)【シンガーソングライター/オーストラリア】

映画『ミスター・アーサー』の主題歌である『Arthur’s Theme (Best That You Can Do)』でアカデミー歌曲賞受賞。オリビア・ニュートン・ジョンのヒット曲『I Honestly Love You』の作者としても知られる。スター歌手のライザ・ミネリと結婚していたことでも知られるが5年ほどで離婚した。エイズによる合併症で48歳没

2002年
【死去】山本直純【作曲家】

映画『男はつらいよ』のテーマ曲をはじめ、日本のエンターテインメント界に膨大な名曲を残した作曲家。ラジオ『小沢昭一の小沢昭一的こころ』のテーマ曲『明日の心だ』、挿入歌、映画『殺しの烙印』テーマ曲、ドラマ『マグマ大使のうた』、バラエティ『ミュージックフェアのテーマ』『すばらしい世界旅行』『3時のあなた』、御幸毛織CM『ミユキの歌』等々、昭和エンターテインメント全般にかかわり、印象的な音楽を提供した。急性心不全で68歳没。

2008年
【夭折】神戸みゆき【タレント】

ミュージカル『美少女戦士セーラームーン』の3代目セーラームーン役やテレビバラエティ等で活躍。2007年にミュージカル『レ・ミゼラブル』の出演予定を体調不良でキャンセルし、その療養で入退院を繰り返したが、翌年6月18日に心不全で死亡した。没年24歳。

2010年
【自殺】トム・ニコン(Tom Nicon)【ファッションモデル/フランス】

イギリスのブランド「バーバリー」の広告塔として活躍した男性ファッションモデル。その他あらゆる一流ブランドのショー等で活躍したが、2010年に行なわれたミラノコレクションにおいて「ベルサーチ」のショーのリハーサル終了後にミラノの自宅へ帰宅。その4階から落下し死亡した。周囲の状況から自殺とみられた。22歳没。

2014年
【社会事件】「東京都議会セクハラ野次問題」

2014年6月18日、東京都議会本会議でみんなの党会派議員・塩村文夏が女性への支援策を東京都側に質問中、「自分が早く結婚したらいいじゃないか」「産めないのか」といったセクシャルハラスメントと取れる野次を受けた事件。事件後、発言を行なった自民党会派・鈴木章浩が謝罪・離脱。鈴木は「子供を産めないのか」といった野次については否定したが、鈴木以外の発言者を特定することはできなかった。

2015年
【死去】たてかべ和也【声優】

『ど根性ガエル』のゴリライモ、『はじめ人間ギャートルズ』のドテチン、『ヤッターマン』のトンズラー、『ドラえもん』のジャイアン等、数々のヒットアニメで活躍した声優。急性呼吸器不全で80歳没。老衰といってもいいような穏やかな死に方だったという。

2018年
【死去】加藤剛【俳優】

1960年代から2000年代初頭にかけて活躍した俳優。早稲田大学文学部演劇科で学び、1960年に俳優座養成所入所。1962年、TBSのテレビドラマ『人間の條件』に出演、以降、人気俳優としてTBS『大岡越前』(1970年・2006年)といったテレビドラマや『砂の器』(1974年)、『沈まぬ太陽』(2009年)などの映画に出演。2001年に紫綬褒章、2008年には旭日小綬章受章。2018年6月18日、胆のうガンにより死去。没年80歳。

2018年
【死去】ビッグバン・ベイダー(Big Van Vader)【プロレスラー・プロアメリカンフットボール選手・実業家/アメリカ合衆国】

1990年代から2000年代に日本のリングで活躍したアメリカのプロレスラーでプロアメリカンフットボール選手および実業家として知られる人物で本名レオン・アレン・ホワイト(Leon Allen White)。1977年、アメリカンフットボール選手として全米大学セカンドチームに選出される。1978年、NFLのロサンゼルズ・ラムズにドラフトに入団。1980年、膝の故障を繰り返し、NFLを引退。1985年、プロレスラーとして“ベイビー・ブル”のリングネームでデビューし、CWA世界ヘビー級王座を獲得。1987年、たけしプロレス軍団からの刺客として“ビッグバン・ベイダー”の名で新日本プロレスへ登場。1988年から新日本の外国人レスラーとしてIWGPヘビー級王座、IWGPタッグ王座を獲得。1991年、WCW世界ヘビー級王座を獲得。1993年、UWFインターナショナルへ移籍し“スーパー・ベイダー”に改名。1994年、プロレスリング世界ヘビー級ベルトを獲得。1998年、全日本プロレス初登場し翌年、三冠ヘビー級王座獲得。2000年、プロレスリング・ノアに登場し初代GHCタッグ王座を獲得。以降、プロレスリングスクールなどの事業も展開する傍らレスラーも続け、2018年6月18日、肺炎により死去。没年63歳。

2018年
【自然災害】「大阪府北部地震」

2018年6月18日、大阪府北部を震源としたマグニチュード6.1の地震が発生。この地震のよる死者は6人、負傷者は462人となった。大阪府でのマグニチュード6以上の地震は1923年以降史上初の観測となった。