『のんびりイビサ』/スペースシャワーネットワーク
構成作家として活動する傍ら、コンサート運営、美術展プロデュースなど多岐にわたって活躍するカルロス矢吹氏が出版した『のんびりイビサ』は、地中海沖合にある、“クラブが多いセレブの場”として有名なイビサ島の知られざるの魅力と、のんびりの本質に迫ったフォトガイドブックだ。
本書の冒頭で、イビサ島についてこんな説明がある。
「60年代に世界的に巻き起こったヒッピー・ムーブメントと激しく共鳴し、多くのヒッピー達が島へ移り住み、世界中のヒッピー・アイランドの1つとなった」
サンセットの名所を紹介している
ヒッピーたちが求め、住み着いた島だからなのだろうか。本書をパラパラとめくると、イビサ島には思ったよりも色んなものが詰まっていて、決して「海・音・料理」だけの国ではないことがわかる。クラブなんてギュウギュウ詰めだし、プールやレストランも賑わっている。スペイン料理もあれば、ピザ屋もあり、最先端アートがあるかと思えば、古いヴィラが立ち並ぶ。これが「のんびり」なのか? しかし、写真を眺めているとジワジワとイビサ流の「のんびり」がわかってくるのだ。大自然と文明と時間と音がすべて融け合い、窮屈な日常なんて忘れて体ごととろけてしまうような中毒性抜群の「のんびり」が!
ああ、嫌なことなんてすべて忘れてイビサ島でのんびりバカンスを楽しみたい……。
■貧乏でも行ける、財布にやさしいイビサ島
イビサを代表するクラブの紹介
本書には、格安航空会社を利用して5万円以下(掲載されたLCCを調べると、3万円前後の場合も)で行けるプランも掲載されているのが素晴らしい。紹介されているレストランも、リーズナブルなお店から少し贅沢なお店まで幅広いので、お金がなくても大丈夫だ。貧乏でも楽園で贅沢にチルアウトできるかもしれないという希望がわく。
そうだ、今年の夏は何もかも忘れてイビサ島に行っちまおう。まずは写真を見ながら、気分を高めていこうではないか。