日本人が見落とす日本アニメの素晴らしさ! 外国人が真似したくてもできない“独特の感覚”とは?
・無宗教性
そして、最後に言えるのは「無宗教性」です。もちろん、中には宗教的な面を含む作品もありますが、基本的に日本人は宗教に無頓着なので、アニメの内容も宗教とはあまり関係ありません。ですから、日本で放送したものと同じ作品を仏教・キリスト教・イスラム教を信仰するどの国にも持ってゆくことが可能ですし、問題もほとんど起きません。それに対し、欧米のアニメは、どうしても、国家や民族・宗教といった話題をストーリーに入れてしまうので、他国の者が見ると違和感が出てしまうのです。
さて、フランスはいい文化があるとすぐに自国に取り入れてしまうのですが、日本のアニメはどうやらフランス文化になかなか馴染まないようです。というのも“無宗教性”を真似することは、とても難しいからです。そのため、フランスは結局、日本のアニメを自国の文化として消化できずに「日本アニメ文化輸入国」になってしまっています。フランスの歴史の中で、「文化輸入国」になったケースは少ないので、日本のアニメはそれほど取り入れにくい文化であるということがいえるでしょう。
この日本の文化を最も理解していないのが日本人です。日本人は、コンテンツに関して、そのコンテンツの価値を一時的なものとして見てしまっています。日本にいると日本よりもほかのものがいいものに見えるようです。しかし、これらの日本独自の文化は、世界でも非常に強い影響力を持っています。政治的に使ったほうがいいとは思いませんが、日本のこのアニメーション文化をいかに大切にするか、そして、フランスまでも、「文化輸入国」にしてしまうその力は一体何なのか、もう少し研究したほうがいいのではないでしょうか?
(文=ルドルフ・グライナー)
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2024.10.02 20:00心霊日本人が見落とす日本アニメの素晴らしさ! 外国人が真似したくてもできない“独特の感覚”とは?のページです。アニメ、ルドルフ・グライナーなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで