【3.11震災から4年】いま考える、生き延びた人の“5つの共通点”とは!?

【3.11震災から4年】いま考える、生き延びた人の5つの共通点とは!?の画像3画像は「YouTube」より

・ 神社の歴史、そして石碑
 過去に何度も津波の被害を受けてきた地域には、「津波が来たら神社へ逃げろ」という言い伝えが残されている場合が多い。津波が起きる度に、より高台へと遷座し、結果的に過去にその地域で起きたもっとも大きな津波でも被害を受けない場所に落ち着くためだ。東日本大震災の津波発生時、この伝承を思い出して神社へと逃げ、救われた人々がいた。

 仙台市若林区の波分(なみわけ)神社もその一つで、9世紀の「貞観地震」(M8.3)で発生した津波では、現在この神社があるところまで津波が達し、その事実を後世へ伝えるために当地に神社が建立されたという。ちなみに東日本大震災の津波では、津波は神社まで達しなかった。

 また、岩手県宮古市姉由地区では、伝承のみならず「此処より下に家を建てるな」という石碑が残されており、住民たちは海抜60mより低い場所に家を建てなかったため、東日本大震災で1人の犠牲者も出なかった。同様の石碑は全国各地にあるにもかかわらず、風化したり無視されたりしていることも少なくない。


 以上、紹介してきたケースをまとめると、大震災の難を逃れた人々には、以下のような共通点があると言えるだろう。

1. (学校や家庭で)防災訓練などの備えを怠らなかった
2. (学校や家庭で)指導的立場の人間による適切な判断があった
3. 予測・予言の類に日頃から注意を払っていた
4. まず自分の身の安全を確保してから、他の人々などのことを考えた
5. 地域に伝わる伝承類を重視していた

 地震の揺れの場合、突然襲ってくるために逃れることが困難な場合も多いが、津波の場合は発生までにタイムラグがあり、避難するかどうかは「気持ちの問題」である場合が多い。上記のような教訓を肝に銘じて、いつ発生してもおかしくないとされる首都直下地震などの大災害に備えたいものだ。


百瀬直也(ももせ・なおや)
超常現象研究家、地震前兆研究家、ライター。25年のソフトウエア開発歴を生かしIT技術やデータ重視の調査研究が得意。ブログ:『探求三昧』、Web:『沙龍家』、Twitter:@noya_momose

※百瀬氏が企画・執筆したコンビニムック『2015予言 戦慄の未来記』(ダイアプレス)、大好評発売中!

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