【検証】「世界で最も黒い赤ん坊、白目もなし」=南アフリカ

「黒い赤ん坊の正体」

 写真を見て、直感的に「猿っぽい」と思われた人の反応は正しかったのだ。実際には、生き物でさえない「ゴリラの赤ちゃんの人形」であることが判明した。

 なぜここまでバイラル化するまで元ネタに辿りつけなかったのか? という疑問については、この人形が大手玩具メーカーや人形メーカーの製品ではなく、「OOAK=One Of a Kind」と定義される、1点ものの手作り人形で、主に手作り人形オークションサイトなどをへて取引される、認知度の低い人形だったからだろう。

 この人形を誰が制作したのかについては、既に販売が終了して製作者のデータもないため不明だが、これら一連のネタはこの手作りゴリラの赤ちゃん人形の画像を使って作成されたものであることは間違いない。

【検証】「世界で最も黒い赤ん坊、白目もなし」=南アフリカの画像3画像は、「popscreen」より


「あの白人医師はどこの誰なのか?」

 白人医師の画像は、アメリカ政府が世界各国で行なっている支援ボランティア活動の写真を「Peace Corps Passport」から勝手に流用したものだった。これも、画像検索ですぐにバレた模様だ。

【検証】「世界で最も黒い赤ん坊、白目もなし」=南アフリカの画像4画像は、検証した「YouTube」動画より

■その後…

 元ネタが明らかになれば、この騒ぎが単なるイタズラだったことは誰の目にも明らかなのにもかかわらず、現在進行中でこのネタは別のメディアで引用され、さらに尾ひれがついて新たに配信されるなど、まったく鎮火できないまま、今に至る。

 この一件は、各ニュースサイトのリテラシーを試すリトマス試験紙でもあり、さらに、ネット上でいかにしてガセネタが広がっていくのかを観察できる研究材料だといえるだろう。というよりも、そうでもしない限り、情報としては何の意味もないネタと化して終わった一件だ。何が言いたいのかというと、読者のみんなも海外発ネタは「ホントカナ?」と疑う目を持ちつつ楽しんでくださいな、ということだ。
(文=ラウタ郎)

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