309人を射殺した美女スナイパー「レディ・デス」とは!?ナチスも怯えた史上最強美女の真実!

 第二次世界大戦時、緊迫する最前線では男性兵士が二度見するほどのワイルドな美女がトカレフSVT-40をぶっ放し、次々と敵を仕留めていったという。

■戦場の美女スナイパー“レディ・デス”

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画像は「Wikipedia」より

 1916年、リュドミラ・パヴリチェンコは、ウクライナのキエフ近郊ビーラ・ツェールクヴァで生まれた。活発な少女だったが、一家がキエフ市内に転居すると人生が激変。「スポーツ少年団」に入会すると運命の出会いが待ち受けていた。そう、射撃にハマったのだ。

 射撃の世界でめきめきと頭角を現し、14歳ですでに天才の域に達しようとしていたという。

 あるときパヴリチェンコは近所に住む少年が銃の腕前を自慢していたので、「あたしは外に出て、女の子も同じことができるってことを見せてやった」という。かなりの負けず嫌いらしい。

 高校卒業後、いったんは旋盤工としてキエフ兵器廠で働き始めた彼女だったが、進学を志して国立キエフ大学の史学科に入った。

 歴史を学びながら、射撃の腕を磨いたそうだ。しかし、1941年にナチスがロシアを侵略したことに衝撃を受け赤軍事務所に赴き、入隊を志願したという。もちろん、希望の配属先は「スナイパー」だ。

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「The Sun」の記事より

 だが、すこぶる美人だったため、事務所では「ナースになったら」とアドバイスされたが、言下に断った。しぶる上官たちを説得して、なんとか射撃テストにこぎつけたパヴリチェンコは一発合格し「第25狙撃兵師団第54狙撃連隊」に二等兵として配属された。

 とにかく美しすぎるので、苦労が多かったのではと推測する。仲間の若い兵士たちに囲まれた写真には、妙にデレデレしている者もいる。まるで駐留ロシア軍を慰問する映画女優のようだ。まさに戦場のエンジェル、もしくは、地獄の堕天使といったところか。

 だが、彼女を一躍有名にしたのは美貌だからという理由ではない。オデッサの戦い(黒海沿岸の軍港都市であるオデッサを巡って行われた戦闘)で187人を射殺したからだ。そのうちの36人は、敵国の狙撃兵だった。

 その後、勃発したセヴァストポリの戦い(クリミア半島とセヴァストポリ要塞をめぐる枢軸国軍とソ連軍の戦闘)でも死闘を繰り広げ、確認されただけで計309人の精強な男たちを仕留めたことになる。まさに才色兼備の猛女だ。当時の新聞は彼女を「レディ・デス」と書き立てたそうだ。

■退役後は学究生活へ

 かつて、ナチス・ドイツは彼女を恐れ、買収に乗り出したことがあるという。「リュドミラ、こっちへ来なさい。そしたら、たくさんのチョコレートをあげよう。ドイツの軍人にしてあげよう」と。だが、愛国心の塊である彼女の耳には届かない。激高したナチスは「あの女を309片に八つ裂きにしてやる」と気炎を上げたそうだが、「アイツら、あたしの成績が気になるのね」と高笑いしたとか。

309人を射殺した美女スナイパー「レディ・デス」とは!?ナチスも怯えた史上最強美女の真実!の画像3
「The Sun」の記事より

 数々の負傷と戦闘神経症に苦しめられはしたが、彼女の戦意をくじくものは何もなかった。1942年6月、迫撃砲によって顔に大けがを負ったが一命をとりとめた。それを機に第一線からは退いたものの、教官として女性狙撃手の育成に尽力し、翌年「ソ連邦英雄」の名誉称号を受賞、最終階級は少佐に昇進したという。

 終戦の年、除隊したパヴリチェンコはキエフ大学に復学して史学を修め、歴史家となった。卒業後は海軍司令部の戦史課に就職。研究助手として戦史の編纂に携わっていたが、1974年10月、心臓発作で58歳の生涯を閉じた。遺体はモスクワのノヴォヂヴィシエ墓地に埋葬されている。

 晩年、パヴリチェンコは「まだ軍隊が女性を受け入れていない時代、私は入隊した」と胸を張る。確かに、赤軍は彼女を広告塔に利用して、若い女性の狙撃手候補生を獲得していったかもしれない。本人も後進のために道を開くことができて幸せだったのではなかろうか。教え子たちと一緒の写真には、大勢の娘たちからビッグシスターとして慕われる彼女の生き生きした姿があった。

参考:「The Sun」、ほか

 

※当記事は2020年の記事を再編集して掲載しています。

文=佐藤Kay

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