――都心に住む人にオススメの渓流はどこですか?
真野 どのような釣りをするかで変わりますが、エサ釣りならどの渓流でも比較的釣りやすいと思います。フライフィッシングなら、人気があるのは栃木県・鬼怒川、伊豆の狩野川、山梨・桂川あたりではないでしょうか。ただ、解禁だからといってデカい魚が釣れるということはありません。春先というとまだ、魚の体に茶色っぽいサビと呼ばれる体色が出ており、ベストコンディションとは言いがたい。釣りをする目安として、よく藤の花や山吹が咲く頃(5~6月)なんていいます。もちろん3月からも釣れますし、熱心な釣り好きは、そんなの関係なく川に行きますけど。
■様々な魅力がある渓流釣り
――ビギナーが渓流釣りを始めるとしたら、どんな釣りがオススメですか?
真野 基本的には、好きなものから始めればよいと思うのですが……。エサ釣りから始める方が多分、多いのではないかなと思います。また、最近はテンカラ(日本に昔からある毛ばり釣り)が人気。たとえば、登山に行った時に、道の近くに川があって魚がいそうだなという場面があったとしたら、竿と糸と毛ばりを持っていれば、すぐに糸を垂らして釣りができます。
格好良く釣りをしたいという人には、フライフィッシングがオススメですね。ブラッド・ピット主演の映画『リバー・ランズ・スルー・イット』(92年公開)で、ブラピが格好良く釣りをする姿が描かれており、それをきっかけに始めたという人も多いようです。これから始める方は観てみるとよいでしょう。また、その時魚が食べている虫の種類が限られていたりして、その虫そっくりの毛バリ(フライ)でないと釣れないこともあります。そんな奥深いところも魅力の一つです。
ルアーにはミノーやスプーンといった様々な種類があり、その人にとっての好みやこだわりに合わせた釣りをできるのが特徴です。また、大場所ではルアーが特に有効ですね。またキャスティングが上手くなると、ねらえるポイントも増えます。そういったテクニックが要求される部分も、ハマる人が多い理由じゃないでしょうか。
このように渓流釣りでは色んな楽しみ方ができて、子供から女性からベテランの方まで、幅広い層が楽しめるのが魅力なんですよね。