八久和川で掛かったイワナ Photography by Tsuyoshi Maruyama
――つり人社でよく特集される源流釣りの魅力について教えてください。
真野 つり人社の雑誌「渓流」「FlyFisher」によく出てくる、源流域と呼ばれる場所があるのですが、そこへたどり着くまでには、野宿をしたり何日間も時間をかけて行くため、安全確保や野宿をするための知識が必要になるなどの総合的な楽しみがあります。僕なんかは皆で一緒に釣りに行って、夜に野宿してそこでお酒飲んでいるような時間が一番楽しい気がします。星もキレイですし、山菜やキノコを取って頂いたり、というのも楽しみですね。酒は運ぶのが大変ですけどね(笑)。
あと、人によっては釣った魚を食べるのも楽しみ方のひとつでしょうね。源流釣りをする人は、イワナを寿司や刺身にして生で食べます。ただし、淡水魚には寄生虫の心配もあって、手放しで推奨できないのですけど、上流の方は水がキレイなこともあり大丈夫だろうということで、皆、普通に食べています。味はとても脂が乗っていて非常に美味しいですよ。
また、地域によって規制があるためできる場所は限られますけど、焚き火を囲んで、その日に獲った獲物を食べるという原始的な行為自体に、人間が本来持つ狩猟本能を満たす部分があるかもしれません。