「三つ子の魂100まで」は嘘だった?14歳の時と77歳の時とでは“完璧に別人”であることが判明

 ことわざ「三つ子の魂百まで」が全くのデタラメであることが科学的に証明された! 人の性格は子どもの頃から死ぬまで変化することがないといわれるが、最新の研究で14歳のあなたと77歳のあなたは“全く別の性格”を持つことが判明したというのだ! 科学ニュース「Science Alert」(2月20日付)などが報じている。


■年とともに性格は完全に変わる

「三つ子の魂100まで」は嘘だった?14歳の時と77歳の時とでは完璧に別人であることが判明の画像1画像は「Daily Mail」より引用

 英エディンバラ大学の研究者らが心理学ジャーナル「Psychology and Aging」に掲載した研究成果によると、6つの基本的な性格特徴――自身・忍耐力、気分の安定性、誠実性、独自性、優越願望――を測定するテストを同一人物174人に対して1947年と2012年に行ったところ、驚くべきことに、どの特徴にも有意な共通性が無かったという。つまり、1947年当時14歳前後だった子どもたちは、65年後には完全に別人になってしまったのだ!

 具体的には、誠実性と気分の安定性においては“極めて弱い”繋がりしかなく、その他の特徴においては“完全に”繋がりが無かったという。研究チームのウェンディ・ジョンソン教授が今回の研究結果について次のように語っている。

「性格は短い期間では比較的変わりませんが、長い期間が開くと弱まることが分かりました。60年以上も期間が空くと、ほとんど共通点は見つかりません」(ジョンソン教授)
「一般的に青年期は、より不誠実で衝動的、気分屋で怒りっぽく、数年間は社交的になり、冒険したがります。それから、年齢を重ねるごとにこれらの傾向が弱まり、大人になっていくのです」(同)

 とはいえ、今回の実験に問題点が無いわけではなく、たとえば、サンプル数が少ないこと、質問項目が多岐に渡っていないこと、教師による評価のため自己評価できていないなどと指摘されている。研究チームはこれらの問題点を改善し、性格変化の仕組みのより深い理解を目指していくと熱意を見せている。

■「人格の同一性」問題

「三つ子の魂100まで」は嘘だった?14歳の時と77歳の時とでは完璧に別人であることが判明の画像2画像は「Daily Mail」より引用

 今後の研究次第では、哲学界で盛んに議論されている「人格の同一性」の問題に一石を投じることになるかもしれない。性格や人格が根本的に変化してしまうならば、60年前のあなたと今のあなたが同じ人物であると言うことができるだろうか? 

 人格が変わっても子どもの頃の記憶と今の記憶が連続していれば同一であるともいえるかもしれないが、幼少期の記憶が真実である保障はどこにもなく、心理学や精神分析では無意識のうちに「記憶の捏造」を行っている可能性が指摘されている。さらに、映画『トータル・リコール』のように、全く別の記憶を植えつけられている可能性まであるのだ。

 このことは現実においても根深い問題を提起する。たとえば、刑罰では過去に自分がした行為の責任を負わされるが、もし人格が変化するものならば、過去の人物の行為を今の人物の責任にすることができない。このように「人格の不同一性」は、社会システムを壊してしまう危険性も孕んでいる。

 あなたは一体いつからあなたで、いつまであなたなのだろうか? 一朝一夕で答えの見つかる問題ではないが、これを機に少し思いを巡らせてみては如何だろうか?
(編集部)


参考:「Science Alert」、「Daily Mail」、ほか

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