マツタケはペニス、アワビはヴァギナに見立てて…！ 西日本に伝わる夫婦和合＆子宝祈願の正月風習とは!?

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　アワビを女性器に、松茸を男性器にそれぞれ見立て、それらを正月に揃えて振る舞うことで、子孫繁栄や夫婦和合などの御利益があると信じられていたという当地。しかしアワビも松茸も、形の良いものや立派なサイズのものをいざ揃えるとなると難しい。そこで当地の人々は、正月よりもかなり前の秋口から海や山に入っては、血眼になって物色し、目星をつけていたというわけだ。

「今じゃ、とれなけりゃとれないで、よそから買ってくれゃいいけど、昔はそうはいかなかったから。早くとりすぎたら干しているときなんかに盗まれるし、うかうかしてたらほかの連中にとられちまう。だから、とる時期を見極めるのが難しかったんだよ」

　無論、当地の人々が信じるこうした御利益を抜いたとしても、祝いの席など、ハレの場には相応しい豪華な食材であるといえるアワビと松茸。事実、専門店なとが提供するお節料理のなかには、松茸やアワビを使った料理が入れられているケースも珍しくない。なにかにつけて暗い話題の多かった今年を終え、新しい気持ちで次の年を迎えるにあたり、みなさんもこうした食材を調達してみてはいかがだろうか。

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文＝戸叶和男

戸叶和男

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