忘れられた「中国のアトランティス:獅子の都」が人工湖の水面下に沈んだ意外な理由とは

画像は「Simply Scuba / YouTube」より

 中国のとある人工湖の地下には、専門家から 「中国のアトランティス」 と呼ばれる忘れられた都市が存在している。

 「獅子の都」 または 「紫城」 として知られるこの水中都市は、中国東部の尖頭湖の水面下40メートルに隠されている。

 2001年、当局は何年も水中に沈んでいた都市が完全に保存されていることを発見し、2017年までに観光客のためのダイビングスポットとして開放した。

 しかし、この獅子の都はどのような歴史や文明であり、そしてどのようにして水没してしまったのだろうか?

 建設時期は、東漢時代の紀元25年から200年の間と考えられている。かつては浙江省東部の政治・経済の中心地であり、地域の権力の座に君臨していた。

 16世紀に作られたと考えられている城壁には、中国の古い都市の伝統的な4つの門とは対照的に5つの門があり、その広い通りには、龍、鳳凰、獅子の石組みをあしらった265のアーチが設置されている。

 しかし、1959年、中国政府はこの地域に水力発電所を建設することを決定し、少々衝撃的なことではあるが、それを行うために街を氾濫させることを決定したのだ。

 これは単に歴史的工芸品を処分するだけではなかった。このプロジェクトのために30万人以上を転居させる必要があったのだ。そして最終的に尖頭湖が誕生したのである。

 意外だったのは、街が浸水した時代のタイムカプセルとして残っていることだろう。街を水没させた水には腐食性のものは含まれておらず、海洋生物に影響を与えるものではなかったため、運良く遺跡は完全な状態を保っている。

20世紀半ばまではまだ都市として機能していたにもかかわらず、獅子の都はいまだ完全には地図化されていない。

 現在、ダイバーたちはそれぞれの建物、構造物、アーチ、道路、家を調べ、最終的にはどのような場所であったのかという全体像をまとめている。

 それが明かされるまでは、中国独自のアトランティスとして、少なくとも謎に包まれた存在のままである。

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【本記事は「ミステリーニュースステーション・ATLAS(アトラス)」からの提供です】

【文 黒蠍けいすけ】

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