南極にナチス秘密基地「211」は実在するのか? 米軍「ハイジャンプ作戦」の真の目的と、バード提督が見た“氷下の緑地”

南極にナチスの基地があるのか――。戦前にナチスが行っていた極秘の南極遠征で密かに「基地211」が建設されていたのだろうか。
■ナチスの南極基地「基地211」とは?
半世紀にわたり、ナチスの秘密の南極遠征と「基地211」と呼ばれる秘密基地に関する噂が、作家や研究者の間で囁かれている。
ドイツは19世紀末から南極に関心を抱き、組織的な南極探検を行っていたが、ナチス政権下の1938年からは南極探検は極秘で行われるようになった。ナチスは南極で何をしていたのか――。
いくつかの噂によると、ナチスが建設した「基地211」がドイツ語で「ノイシュヴァーベンラント」と呼ばれる地域に存在しているといわれている。
南極大陸の東経20度から西経10度の間に位置するノイシュヴァーベンラントはドイツ南極探検隊によって詳細に探検されており、地熱の影響で氷が無く温暖な淡水湖がある緑地が発見されたという噂もあるようだ。
ドイツ海軍の重鎮であったカール・デーニッツ(1891-1980)はかつて「ドイツの潜水艦隊は、世界の別の場所に総統のために陸上の桃源郷、難攻不落の要塞を建設したことを誇りに思っている」と言及している。
このデーニッツの言葉の“世界の別の場所”とは南極のことで、“難攻不落の要塞”とは「基地211」のことであるという解釈も成り立つののかもしれない。
とはいえ今日では多くの人々が、そのような主張を裏付ける証拠はないとして、南極大陸に秘密基地が存在することを否定している。
その一方、少なくない研究者は、最も有名なアメリカの極地探検家の一人であるリチャード・バード(1888-1957)提督は1946年から1947年にかけて、ナチスの秘密基地を探していたのではないかと考えている。
またバード提督が史上最大の艦隊を率いて南極で行った「ハイジャンプ作戦」は実はナチスの残党を調査するために発動されたと主張する研究者もいる。
「ハイジャンプ作戦」は、公式には通常の「訓練演習」とされていたが、13隻の艦船、航空機による護衛、航空母艦、潜水艦、駆逐艦、そして完全な戦闘装備の合計4700人の兵士が参加した。
この大戦力の布陣から「ハイジャンプ作戦」は単なる軍事訓練ではなかったと多くが考えている。

ハイジャンプ作戦は予想より6カ月早く終了した。1947年2月19日の日誌には、バード提督が午前10時に軍用機で南極点に到着した様子が記されている。
「小さな山脈を越え、北方へと進んでいるようです。山脈の向こうには谷のようなものがあり、中央部には小川か沢が流れています。この下に緑の谷があるはずがありません! 何かが明らかにおかしい、異常です! 氷雪地帯の上空にいるはずです! 左舷の山腹には広大な森林が広がっています。航海計器はまだ回転しており、ジャイロスコープは前後に揺れています!」(バード提督の日誌より)
一説ではバード提督は南極で軍用機を操縦していた際に“地底世界”に迷い込んだのだともいわれているが、ひょっとするとそこは地底ではなくナチスの基地がある場所だったのだろうか。
バード提督がナチスの秘密基地を探したかどうか、あるいは偶然に「基地211」を目撃したかどうか、本人亡き後にはもうわからないことだが、南極のどこかに「基地211」が完全に隠蔽された状態で今も運用されているとすれば不気味このうえない。
参考:「Ancient Code」ほか
※ 本記事の内容を無断で転載・動画化し、YouTubeやブログなどにアップロードすることを固く禁じます。
関連記事
人気連載
“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】
現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...
2024.10.02 20:00心霊南極にナチス秘密基地「211」は実在するのか? 米軍「ハイジャンプ作戦」の真の目的と、バード提督が見た“氷下の緑地”のページです。ドイツ、ナチス、南極、基地などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで