現代の秘境・奄美大島の“知られざる歴史”が身震いするレベル!犬食文化に赤ん坊の首切りも?

 奄美大島と聞いて思い浮かべるものはなんだろうか。沖縄に比べ、観光地化が進んでいないため、明確なイメージがつかめない人も多いだろう。

 この島は日本でありながら驚きの風習や文化が、いまなお存在している。そんな奄美大島の魅力を、同島出身のユカリさん(30代・仮名)の話をもとに、歴史編、現代編の前後2回にわたってお届けしたい。

 本題に入る前に奄美大島の概要を確認しておこう。奄美大島は、鹿児島県の南およそ350キロ、沖縄本島から北へおよそ300キロの距離に位置する日本で五番目に大きな島だ。

 本土と沖縄の中間点に位置することから、長らく琉球王国と薩摩藩双方の支配を受けてきた。第二次世界大戦後は、アメリカの軍政下に置かれたが、沖縄に先がけ1953(昭和28)年に本土復帰を果たしている。


【1】昭和30年代まで犬食文化が存在?

 奄美大島は、日本国内では珍しく犬食文化が存在したといわれる。

「おじいちゃんの親の世代は普通に食べていたみたいですね。その後は少なくなりましたが、本土復帰後も農村部では食べていたようです」

 時代でいえば、昭和30年代になる。戦後の食糧難の時代には本土でも犬は食べられていたが、本土が高度経済成長を迎える頃まで犬食文化が存在していたとは驚きだ。奄美大島は平地が少なく耕作や養畜の場所が限られている。栄養源のひとつとして犬を食べる必要があったのかもしれない。さらに、奄美大島は中国や朝鮮といった大陸文化の影響も色濃いため、犬食を受け入れる土壌もあったのだろう。

【2】野生動物を食べまくり

 奄美大島には豊富な自然があり、野生動物も多く存在する。島民たちは、犬に限らず、野うさぎ、野ヤギ、野イノシシなども捕まえて食べていたという。さらに毒蛇のハブも食用となる。大きな獣が獲れた時は、その場でさばいて調理する。

「お母さんが子どもの頃は、手足を縛って逆さ吊りにしたイノシシの毛を直接焼いているシーンを見たそうです」

 実にワイルドだ。さばいた肉は地元の人たちに配るシェアリングも行われていた。

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