「黒死病」に感染するとどうなるの?生死の境をさまよった末に生還した、元感染者が語る!
■なんとか命を取り留めて……
なんとか命を取り留めたゲイロード氏は、手足の壊疽部分の切断手術や透析治療といった苦しい治療に耐えねばならなかったが、退院も叶い、現在は健康に暮らしているという。後に州の衛生当局によって飼い猫チャーリーの墓が掘り返され、「黒死病(腺ペスト)」に感染していたことも確認される。感染経路はペスト菌を持ったネズミと思われるが、そのネズミが生息する場所まで確認することはできなかった。
ゲイロード氏は、「私の回復にみんな驚いていました。自分がこんな目に遭うとは考えてもいませんでしたが、病気にかかったことを失望するよりも、生きることができて良かったと思うようにしています」と前向きだ。現在は、趣味であるハンティング・ナイフ作りをしながら、引退後の余生を満喫しているという。
このように、現代においても「黒死病(腺ペスト)」に感染するケースは確実に存在しているのだ。ひとたび感染すると、感染者の3分の2は4日以内に死亡し、たとえ生還したとしても、多くの場合は手足の切断に至る壊疽が生じることとなる。ペスト菌を媒介するのは、主にげっ歯類についたノミなどであるとされており、その蔓延は公衆衛生の状態に大きく左右される。アメリカでは1976年以降、年間約11件の感染例が報告されているが、近年はそれも増加傾向にあるという。また先月には、再び世界が「黒死病(腺ペスト)」のパンデミックに襲われる可能性について指摘する研究報告も報道されている。ここ日本では、1926年以降の感染報告はないようだが、これだけヒトとモノの移動が盛んな現代である。用心に越したことはない。
(グリーン・M)
※ 本記事の内容を無断で転載・動画化し、YouTubeやブログなどにアップロードすることを固く禁じます。
人気連載
“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】
現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...
2024.10.02 20:00心霊「黒死病」に感染するとどうなるの?生死の境をさまよった末に生還した、元感染者が語る!のページです。パンデミック、ペスト、壊疽、黒死病などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで