時間は不連続のパラパラ漫画だった?意外と長い「最小時間」とタイムトラベルの謎とは?

 時間は流れる川のごとく、とぎれることのない連続したものだと当たり前のように我々は考えている。秒針が次に進むのに止まっているからといって時間が停止しているとは誰も考えないだろう。しかし、最近の研究によって時間というものが「パラパラ漫画のように不連続なもの」だという新説が物理学者の間で話題になり、しかもその時間が考えられていたよりも長い可能性があると、イギリスのニュース誌「DailyMail」は伝えている。


■それ以上分割できない「最小時間」の存在

時間は不連続のパラパラ漫画だった?意外と長い「最小時間」とタイムトラベルの謎とは?の画像1画像は「DailyMail」より

 ここで1時間、30分、15分と次々に半分にしていく試行を考えてみよう。一般的な考え方であれば、たとえどんなに短い時間になろうと、半分にすることは無限に続けられるはずだ。しかし、時間を極限まで細分化していくとそれ以上分割できない「最小時間」というものが存在するのだという。

 時間が連続したものであるとするなら、どこまでも半分にすることができるわけだから、最小時間というものは存在しえないはずだが、量子物理学者の間では最小時間の存在は実験によって明らかにできるとし、もしその証明に成功すれば、「時間というものが不連続な存在」ということも示せるというのだ。

 20世紀に入り、相対性理論が認知され、量子物理学の分野は飛躍的に発展したが、この「最小時間」という概念は、量子論の父とよばれたマックス・プランクが唱えた「プランク定数」が大いに関係している。

■プランク定数とは?

 マックス・プランクは今から100年ほど前に活躍したドイツの物理学者である。物質を加熱すると、温度が上昇しやがて光を発する。これは放射エネルギーと呼ばれ、光は高温になるに従い、赤→橙→黄→白色と変化していく。光の波長は温度が上がるにつれ短くなり、その結果として振動数は反比例的に多くなる。プランクは実験を繰り返すことによって、そのエネルギー量が「連続したものでなく一定量の倍数」になっていることを発見した。

 プランクは放射エネルギー量が、「プランク定数×光の振動数」で表されることを突き止め、プランク定数こそがエネルギーの最小単位であるということを物理的に示したのである。

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