大きな悲鳴は、あまりの激痛に耐えられず発せられたSOSのサインだったとか。ハチに刺された兵士はベースキャンプに到着後、他の兵士とともに上官に一日の報告を行っていた。彼の報告は、最後にハチに刺されて大変なことになったという内容であった。優しい上官は、幹部に薬を塗布するように伝えていた。戦場と呼ばれるこの場所で、このように想像もしなかった兵士たちのやり取りを目撃し、戦闘をする兵士たちも我々となにも変わらない人間であることを再確認した。
(スラムカメラマン/吉田尚弘)
●吉田尚弘
戦場(戦争)の最前線も経験したことのある、平成生まれの報道系写真家。現在まで、20カ国100拠点以上のスラム街を取材。雑誌や新聞等にルポ掲載多数。スラムカメラマンとして、その他メディア出演多数。過去にはシリア内戦にて、戦闘部隊の従軍しながら戦場の最前線を取材。名古屋に事務所を構え、日本国内では、講演会活動に力を注いでいる。
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