副作用が「発情」の抗がん剤、恋愛感情を刺激する麻薬…最強の「媚薬」をマンガで徹底解説!

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第9回「先生! 媚薬って存在するんですか?」

漫画:くがほたる
原案:ヘルドクター・くられ

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★…第9回「先生! 媚薬って存在するんですか?」おわり…★


■「媚薬は存在するのか?」解説

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ところで媚薬って本当に存在するのぉおお!?

 

 

 

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フフフ~♪ あるわよぉおおお 

 

 

 

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怖い……。けど気になる

 

 

 

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媚薬。それは現代の薬学に至る前の、原始的な生薬の利用においても努めて研究されてきたものである。有名なものでは、ヨヒンベという植物の成分や、オットセイやシカの性器や睾丸、そして尿などいろいろなものが“性器など末梢の血液循環を高める”として研究されてきた。

ヨヒンベを飲むと鬱が悪化したり、パニック発作を引き起こす危険性があるんだけど、その割りに効果は低い。オットセイやシカの性器などの動物由来のものも、即効性があるものはほとんど無いわね。つまり、研究はされてきたけどめざましい効果のあるクスリは開発されていないってこと。

強いて言えば、幻覚サボテンに含まれるメスカリンなどは昔からシャーマンが用いてきたけど、少しは効果があるといえるかもね。今で言うところの麻薬成分だけど。

 

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もっと即効性があるモノとか無いの? 

 

 

 

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ん~。まぁ無いことも無い。さっきも話題にしたように、法律を無視した内容であれば、わりと簡単にできるだろうね。有名なのはMDMA。アメリカのジャンキーの間では「MDMAをキメたあとは2週間は結婚について考えない方が良い」なんて話があるくらい、恋愛的感情を刺激するとされている。おそらく、恋愛時に放出される脳内物質の中にMDMAと構造が似てるものがあるんだろうね。

でもって、発情に関しては人間はホルモン的なものが見つかっている。通称PT141というもので、ブリメラノチド(Bremelanotide)というペプチド(アミノ酸が少量連なったもの)の一種なのだ。もともとは抗がん剤の研究過程で発見されたものだったんだけど、副作用で「発情する」という作用があって話題になったのね。しかも追跡調査で、女性にも効果があるということで、当時ちょうどバイアグラのシルデナフィルが話題だったこともあって、製薬化できないか本気で研究されたの。結局、なんだかんだで安全性試験の最終審査までは到達できなかったらしく製薬化には至らなかったんだけどね。でも合成が簡単だから、よくわからんベンチャー企業が勝手に作って売ってるみたいね。

ただペプチドなので、口から飲んで効くモノではない。注射、ないしは少なくとも粘膜から接種しないといけないモノ。ついでにいうと、この物質単品では「その気」がなければ、やっぱり媚薬としての効果は薄いみたい。

そこで、人間の理性そのものをぶっ飛ばす、MDPVという極悪麻薬が登場するわけで……(笑) そういうのを組み合わせた合剤を作れば、フィクションさながらの凶悪な媚薬になること請け合い!

 

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えー。つまり、危険ってこと?

 

 

 

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モチロン、デンジャラス! 卵を割らずにオムレツはできないの! 何事にもリスクというのは付きものでしょ?

 

 

 

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う~ん。私はいらないかな……。

 

 

 

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●キャラクター紹介

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喪葉 夜子(もば よるこ)
みたまま鬼畜眼鏡。正体不明のマッドサイエンティストで保健室の先生。おっぱいでかい。初出は「新版 アリエナイ理科」の巻末マンガ。

 

 

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院手 らる(いんで らる)
女子力に磨きをかけたいお年頃の体育教師。独身。お酒とカラオケと深夜の買い食いが趣味な少し残念系。特技は服を脱がずに下着を履き替えること。夜子の幼なじみで2歳年下。ショタコン。

 

喪葉 小夜(もば さよ)
夜子の実姉であり、唯一の天敵と言われているが、次回、その正体が明らかに・・・?

●作家紹介

漫画/くがほたる
タコスと油淋鶏が大好きな駆け出し漫画家。イラスト/マンガのお仕事は常に募集中!
https://twitter.com/h3r4x
http://www.pixiv.net/member.php?id=2201838

原作/くられ
本サイトの連載「ググっても出ない毒薬の手帳」でもおなじみのサイエンスライター。アリエナイ理科ノ教科書などの執筆活動の他、漫画や小説の科学設定/監修なども手がけ、そうした活動をまとめた本『アリエナクナイ科学ノ教科書  空想設定を読み解く31講』が発売決定。
http://www.cl20.jp/R/

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