眠りの質や記憶力を高める「ピンクノイズ」が超話題! 赤ん坊も泣きやむ!?
「ノイズ」ときくと何やらやかましそうだが、ノイズはノイズでも騒音どころか非常に役に立つ雑音があるらしい。最新の研究では“ピンクノイズ”が睡眠の質を高めるのに有効だとする結果も出ているようで、不眠に悩まされている人々に朗報になり得るかもと注目されているようだ。
■「ピンクノイズ」とは何か?
そもそもピンクノイズとは何か? テレビの放送終了後に流れる「砂嵐」の音や、FM放送などラジオの民間ノイズで「シャー……」と聞こえるものを想像してみてほしい。これはホワイトノイズと呼ばれる、全周波数で均一な大きさを持つ雑音である。
ピンクノイズはこのホワイトノイズを-3dB(デシベル)/octの低域通過フィルタに通して作り出したもので、パワーが周波数に反比例する雑音のこと。ホワイトノイズよりも低音域が勝っているので、聴感は「ザー……」という音だ。
同じ周波数成分を持つ光がピンク色に見えることからその名がつき、一時流行したヒーリングミュージックに取り入れられた、「1/fゆらぎ」を持った信号源である。
以前からエアコンの風の音や掃除機の排気音などのホワイトノイズも、音量が小さければ、その一定音が睡眠を深める効果があるとされていたが、ホワイトノイズより高周波部を弱くしたピンクノイズは小川のせせらぎや滝の音と類似しており、より自然界に近づいたバランスの良い音という研究結果が出ているそうだ。
実際に行われた調査では2晩にわたり、平均年齢75歳の老人13名が泊りがけで参加した。うち一晩はヘッドフォンをつけてもらい、ピンクノイズを聴きながら就寝してもらったところ、どの人もピンクノイズを聴きながら寝るとぐっすり眠れたと回答したという。
■ピンクノイズは暗記力も高める
さらには両日とも就寝前に暗記テストを行っていたが、翌朝に再テストを行ってみると、ピンクノイズを聴いた方が正解率が高いという驚きの結果も出たのである。
ただし、米ノースウェスタン大学のファインバーグ医科大学院のフィリス・ジィー教授によると、被験者の睡眠中の脳波では深い眠りの様子が見られたものの、ピンクノイズの効果がみられるのはタイミングによるという。結果をより確実にするためには、今後さらに大規模の臨床実験が必要だと「Time」誌の取材にコメントしている。
なおノイズには、パワースペクトルが異なる「ブラウンノイズ」や「レッドノイズ」なども存在しており、体調や気分によってノイズを使い分けている人もいるとか。
ピンクノイズは寝付けない時や集中力を高めたい時、子供やペットを落ち着かせたい時にもお勧めという声もある。各色のノイズを再生できるサイトも簡単に検索できるので試してみては如何だろうか?
(文=Maria Rosa.S)
参考:「Medical Daily」、「Time」ほか
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