激レアな“青すぎるタランチュラ”に研究者困惑! 毒蜘蛛「グーティー・サファイア・オーナメンタル」の未解明カラーの謎!
毒蜘蛛として知られ、暗い色のイメージが強いタランチュラだが、実は色鮮やかな種も数多く存在しており、ペットとしても人気だというのだが――。
■鮮やかな青い体毛に覆われたグーティー・サファイア・オーナメンタル
美しいブルーを体色に持つグーティー・サファイア・オーナメンタル(学Poecilotheria metallica)は、ブルー系のタランチュラの中でもひときわ鮮やかで、愛好家にとってこのクモを飼うことは一種のステータスになっている。
背中に白い縞を持ち、大きな雌の体長は12センチほどで男性の手の甲を覆うくらいあるグーティー・サファイア・オーナメンタルは、インドの限られた地域にしか生息しておらず、現在はIUCN(国際自然保護連合)のレッドリストで「近絶滅種」に指定されている。深い洞窟や岩の割れ目を好んで棲むというが、生息地域の森林伐採が進み種の存続は極めて危機的な状況だという。
動画の撮影場所は不明だがイタリア在住の医学生が投稿したもののようで、まるで原色の絵の具のような青色の巨大なクモが左手をはい回る様子はかなり強烈で、夢に出てきそうなインパクトだ。
だが、なぜこのようなビビッドな色彩を帯びているのかについてはまだ詳しいことはわかっていないという。
通常、派手な青い体色を持つ昆虫や鳥たちは、交尾相手を選ぶ性選択による進化がそのまばゆい色を発達させた大きな要因と見られているが、タランチュラの場合はそもそも視力が悪いためこれには当てはまらないのではないかという。
2015年に米オハイオ州のアクロン大学の研究チームがこの件に言及したが、青い色自体に何か重要な役割があるのではないかと推測している。
例えばこの色は「こっちに来るな」などの周囲に向けたシグナルなのか、もしくは夜の闇に紛れやすく敵から身を守るのに役に立つのか? 青い体色の背景には、何か別の進化上の力が働いているに違いないと考えラれるが、いまだに解明には至っていないという。
■オスの寿命は数年、メスは20年近く生きる
ちなみにタランチュラ=猛毒のイメージが強いが、実際はあまり強い毒を持たず(ミツバチよりないくらい)、必要以上に恐れたりする必要はなく、死亡例もほぼないらしい。
ただし、種類によっては気が荒くて攻撃的なものもあり、無防備につかみかかったり刺激するのは避けた方が良いとのこと。今回のグーティー・サファイア・オーナメンタルはタランチュラの中では非常に素早く、強い毒を持ち、丈夫なカラダをしているようで、怒らせればやはり危険である。雄より雌の方が体が大きく、雄の寿命が数年なのに比べ雌はなんと20年近く生きるものもいるらしい。
万が一、逃げ出したりしたら……と考えると大騒ぎになること必至なので、やはり興味本位でタランチュラを飼うのはお勧めできず、ペットにするには相当な知識や根気が問われることになりそうである。
苦手な人には恐怖すぎるだろうが、カラフルで不思議、そして奥深そうなタランチュラたちの画像はなかなか面白く、楽しめること請け合いだ。
参考:「Daily Mail」、ほか
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2024.10.02 20:00心霊激レアな“青すぎるタランチュラ”に研究者困惑! 毒蜘蛛「グーティー・サファイア・オーナメンタル」の未解明カラーの謎!のページです。ペット、飼育、蜘蛛、クモ、昆虫、Maria Rosa.S、タランチュラなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで